ロシア裁判所、米記者にスパイ罪で懲役16年判決

AI要約

ロシア裁判所が米国のジャーナリストに対し、スパイ罪で懲役16年の判決を言い渡す。

ジャーナリストはCIAの指示で機密情報を収集したと主張されており、一方で無罪を主張している。

身柄交換の可能性が取り沙汰されている中、米政権はジャーナリストらの解放を求めている。

ロシア裁判所、米記者にスパイ罪で懲役16年判決

Andrew Osborn Mark Trevelyan

[モスクワ 19日 ロイター] - ロシア・エカテリンブルクの裁判所は19日、スパイ罪に問われた米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のエバン・ゲルシコビッチ記者(32)に対し、懲役16年の判決を言い渡した。求刑は懲役18年。

弁護側は15日以内に上訴できる。WSJは声明で「恥ずべき偽りの判決」と非難した。

ロシア検察当局は、ゲルシコビッチ氏が米中央情報局(CIA)の指示で、ロシアのウクライナ戦闘用戦車を製造するスベルドロフスクの企業に関する機密情報を収集したと主張した。無罪を主張するゲルシコビッチ氏は約1年4カ月間、拘束されている

ゲルシコビッチ氏の裁判は、先月始まったばかり。19日は検察が求刑をした後、裁判所が数時間以内に判決を下すと述べるなど、非公開で異例の速さで進んだ。米ロで拘束下にある人物の身柄交換が行われるのではないかと観測が高まっているものの、ロシア大統領府は19日、判決に先立ち身柄交換の可能性を尋ねたロイターにコメントを控えた。

米国務省のパテル副報道官は18日、身柄交換の交渉に関して公式なコメントは控えたが、米政権はゲルシコビッチ氏のほか、同じくロシアで拘束されている元米海兵隊員ポール・ウィーラン氏の解放を求めているとした。