円急伸、一時156円台前半 日銀利上げなど意識 ロンドン市場

AI要約

17日午前のロンドン外国為替市場で、円相場が急伸した。日銀による利上げを意識した円買い・ドル売りが加速し、約1カ月ぶりの高値に達した。

河野太郎デジタル相の円安是正に関する発言と、トランプ前米大統領のインタビューによる影響もあり、円買い・ドル売りが拡大したが、ドルの買い戻しで上げ幅は縮小した。

為替介入の疑いもあったが、ドルの下落は対ポンドやユーロでも見られ、ドル売りの要因が大きいと指摘されている。

 【ロンドン時事】17日午前のロンドン外国為替市場の円相場は、日銀による利上げを意識した円買い・ドル売りが加速し、一時1ドル=156円10銭台と、約1カ月ぶりの高値に急伸した。

 正午現在は156円69~79銭と、前日午後4時比1円84銭の大幅な円高・ドル安。

 河野太郎デジタル相が円安是正には、日銀の利上げが必要だと発言したとする米ブルームバーグ通信の報道をきっかけに円買い・ドル売りが拡大。トランプ前米大統領が同通信とのインタビューでドル高をけん制していたことも伝わり、ドルを一段と圧迫した。ただ、その後はドルの買い戻しが入り、上げ幅はやや縮小した。

 市場では日本政府・日銀による為替介入を疑う声も聞かれたが、邦銀筋は「ドルは対ポンドやユーロでも下げており、ドル売り要因が大きい」と指摘した。