【コラム】韓国核心人材・雇用の海外流出、答えを知っているのに手をこまぬいているのか

AI要約

韓国企業の海外投資が増加している一方、韓国への外国企業の直接投資は足踏み状態である。この状況により韓国からの投資が外国企業に比べて多く、雇用が流出していることが示唆されている。

過度な処罰中心の規制や不確実性が、企業の海外進出を妨げている。さらに、未来産業の核心人材の需要と供給の不均衡、外国人材の受け入れ制度の問題が深刻化している。

韓国は少子高齢化が進行しており、社会構造や制度が追いついていない。個々の大切さや良質な雇用への不足が指摘されている。

韓国企業の海外投資が徐々に増加しているが、韓国に対する外国企業の直接投資は足踏み状態であることが明らかになった。外国に出て行く投資が韓国国内に入ってくる規模の2倍だ。それだけ多くの工場が、換言すれば雇用が流出しているということだ。韓国が世界最高の「工場(=雇用)輸出国」という評価を聞くほどだ。

企業はお金になる場所に進出することが当然なので、海外進出をやめろとは言えない。だが、過度な処罰中心のうえに不確実性が大きい各種規制のために、行きたくなくても外国に出ていく企業が少なくないのは問題だ。せっかく韓国に入ってこようとする外国企業もこのような問題のために投資を迷うという。

未来産業の責任を負うべき科学・技術分野の核心人材の需給不均衡も深刻だ。韓国理工系の優秀人材が海外に出ていくのも問題だが、韓国にやってきて学位を取って仕事を探す外国人材を十分に抱え込むことができないのが現実だ。基本的に在留ビザなどの制度はもちろん、言語・文化などで依然と外国人に排他的なのが理由だという。

共稼ぎ夫婦の保育問題を解決するための外国人家事コンパニオンの導入は議論だけが数年間続き、今ようやく申請を受け始めた。硬直した定年制度や労使対立、社会的合意不足で定年後の継続雇用問題も足踏み段階だ。

韓国は類例がない速度で少子高齢化が進んでいる。すでに十数年前から私たち皆が知っていた「予定された未来」が毎日毎日現実に変わっているのだ。一人ひとりが大切で、良質な雇用一つが惜しいのに制度は期待に沿えていない。

イ・スンニョン/経済エディター