フランス首相、辞任へ 当面は職務継続

AI要約

フランスのマクロン大統領はアタル首相の辞任を了承し、次期首相未定の状況下、暫定内閣が組閣されるまでアタル氏が職務を継続することになった。

フランス国民議会総選挙で与党連合が過半数の議席を獲得できず、アタル氏が辞意を表明したが、マクロン氏が暫定として留任を要請した。暫定政府は緊急事態にのみ対応可能であり、法律の施行は保留される。

議会で総選挙での党の分裂が懸念される中、アタル氏ら閣僚の票が重要な役割を果たす可能性がある。

フランス首相、辞任へ 当面は職務継続

(CNN) フランスのマクロン大統領は16日、先の総選挙の結果を受けて辞意を表明していたアタル首相の辞任を了承した。だが、次期首相のめどはたっておらず、新たな内閣が組閣されるまでアタル氏が暫定内閣トップの職務を継続する。

7日に行われたフランス国民議会(下院、定数577)総選挙の決選投票で、マクロン氏率いる中道の与党連合は過半数の議席を獲得できなかった。この結果を受けて、アタル氏は翌日マクロン氏に辞意を伝えていたが、国の安定を維持するためにしばらくとどまるようマクロン氏が要請していた。

同国の憲法では大統領が首相を指名することになっているが、指名方法や期限など詳細については定められていない。

新たに組閣されるまで置かれる暫定政府は緊急事態などには対応できるが、法の施行などはできない。

内閣とは別に、国民議会の議長の選出投票が18日に行われる予定。2回の投票で過半数を獲得する候補者がいなかった場合、3回目の投票で最も多くの票を獲得した議員が議長となる。

アタル氏ら閣僚は辞任後に議長選出で票を投じることができるようになり、分裂する議会でアタル氏らの票が鍵を握る可能性がある。

総選挙で過半数を獲得した党はなく、議会は膠着(こうちゃく)状態に陥ることが予想される。