金正恩委員長「愚か者」…三池淵開発「職務怠慢」幹部の処罰を指示

AI要約

金正恩国務委員長が三池淵市の開発現場で建設監督幹部を叱責し、彼らの極度の思想的弛緩や職務怠慢を厳しく批判した。具体的には建設監督機関の無責任な行動や施工基準の不備について指摘し、さらに処罰を予告した。

金正恩委員長は建設監督幹部や関係者を権利停止や事業停止、降職などの措置を取ると述べ、内閣や党の責任者も問責した。この行動は地方発展に取り組む一環であり、民心を掴もうとする意図がある。

金正恩委員長は最近、地方発展を重視し、20の郡に工場建設を進めるなどの政策を推進している。彼の行動は経済難による民心離反を防ぐための取り組みとして位置付けられる。

金正恩委員長「愚か者」…三池淵開発「職務怠慢」幹部の処罰を指示

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が白頭山(ペクドゥサン)近隣の三池淵(サムジヨン)市開発現場で「愚か者」「極度の思想的弛緩」などの言葉を使いながら建設監督幹部の職務怠慢を叱責した。最近、地方の発展を強調しながら民心をつかもうとする中、自ら「モデル地方都市」に定めた三池淵開発に満足できず、公開的に叱責したのだ。

14日の北朝鮮朝鮮中央通信によると、金正恩委員長は今月11、12日、三池淵市建設事業を現地指導し、「指導幹部の無責任とそれによる一連の深刻な問題を強く指摘」し、措置を指示した。

具体的には新しく建設した国内観光客用旅館を「発展する時代的要求とは根本的に異なる、古くて遅れた基準で粗末に施工したことを厳しく指摘」し、このために新設建物を非正常的に改建・補修しなければならず計画に支障が生じ、経済的損失の発生に言及した。また「(こうした)多くの深刻な不足点を竣工検査でそのまま通過させ、運営に引き渡す無責任な行為をした建設監督機関の深刻な職務怠慢を強く批判」した。

続いて金委員長は建設監督機関の役割を繰り返し強調しているが「この部門の幹部は党中央と政府の要求と指示、警告を聞いていない」とし「国家建設監督性の責任者という者からこれほど重視される三池淵市の公共施設竣工の検閲に一切関与しなかった事実一つを見ても、思想的弛緩と職務怠慢がどれほど深刻であるかが明白だ」と話した。

さらに金委員長は「国家建設監督相の李順哲(イ・スンチョル)は竣工検査を始めた昨年12月から現在まで一度も三池淵市に行かず、現地指揮部の幹部に任せっきりにした」と実名を挙げながら責任を問いただした。「元国家建設監督次官という者は現地であぐらをかき、無責任な作業姿勢で無駄な歳月を送った」とも指摘した。「国家公務員としての初歩的な道徳と資格もない愚か者」とも話した。

金委員長は「彼らを権利停止にし、法機関に直ちに送って検討する」とし、処罰を予告した。また、三池淵市建設指揮部竣工検査委員会の関係者全員を事業停止とし、建設部門の政治グループ責任者である党中央委員会組織指導部副部長を降職させるよう指示した。そして「平壌市(ピョンヤンシ)の住宅建設ばかりを重視し、建設全般事業を指導すべき職責上の任務遂行を怠った内閣副首相と国家設計機関の責任者の趣味本位主義的な観点と事業能力も必ず再検討されなければいけない」と述べた。建設分野は朴勲(パク・フン)副首相が担当している。

内閣と党の責任者を相次いで問責するのには、一線の幹部を公開的に問題にして雰囲気を引き締める意図があるとみられる。特に金委員長は三池淵開発に注力してきた。この地域を「山間文化都市の立派な標準で理想的なモデル地方都市」に発展させるとし、2018年ごろから別荘の造成など観光特区化を目的に大規模な開発事業を展開してきた。金委員長は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が訪朝した2018年9月に三池淵招待所に招待して首脳会談を開くほど自負心を見せた。

金委員長は最近、平壌と地方の均等発展に取り組んでいて、経済難による民心離反を防ぐために努力している。毎年20の郡に現代的工場を建設し、10年以内に住民の生活水準を一段階高めるという「地方発展20×10」政策も推進している。