スペースX「ファルコン9」、7年ぶり軌道投入失敗 再点火できず

AI要約

米宇宙企業スペースXのロケット「ファルコン9」が宇宙空間で分解し、飛行停止処分を受けた。

ファルコン9は7年ぶりの失敗で、スターリンク衛星を大気圏に投入し、再点火に失敗した。

スペースXは原因を調査し、修理を行い、エンジンのRUDの問題を解決するために取り組む予定。

スペースX「ファルコン9」、7年ぶり軌道投入失敗 再点火できず

Joey Roulette

[ワシントン 12日 ロイター] - 実業家イーロン・マスク氏率いる米宇宙企業スペースXが開発したロケット「ファルコン9」が12日、宇宙空間で1機が分解したため連邦航空局(FAA)から飛行停止処分を受けた。ファルコン9としては7年余ぶりの失敗となった。

ファルコン9は11日夜、カリフォルニア州のバンデンバーグ宇宙空軍基地から打ち上げられ、約1時間後にロケットの2段目が再点火に失敗。搭載していた20基のスターリンク衛星を大気圏再突入で燃え尽きる浅い軌道に投入した。

マスク最高経営責任者(CEO)は12日、X(旧ツイッター)への投稿で「理由は今のところ不明だが、エンジンのRUDが発生した」との見方を示した。「RUD」は「予定外の急速な解体」を意味する英語の頭文字を取った専門用語で、通常は爆発を意味する。

スペースXによると、ファルコン9は異常の原因を調査・修理し、FAAの承認を得るまで発射を控える。問題の複雑さと同社の修正計画によっては、数週間から数カ月かかる可能性がある。

スペースXはこの業界において優位性を保っており、これまで300回以上連続でミッションに成功していた。

ファルコン9は、航空宇宙局(NASA)のクルーを国際宇宙ステーションに送ることができる唯一の米ロケット。NASAは8月に次の有人宇宙飛行ミッションを行う計画だった。