「完走宣言」後も追い込まれるバイデン氏…後援団体が資金「凍結」圧力

AI要約
11日の記者会見後、バイデン大統領を巡る辞退論の圧力が高まっている。重要な支援団体がバイデン氏に背を向けており、党内で不安が広がっている。バイデン氏とジェフリーズ下院院内総務との会談が報じられ、辞退論の真相は不明だが、民主党内での懸念があることが示唆されている。オバマ元大統領やナンシー・ペロシ元下院議長、さらに支援団体や議員が辞退論に言及し、バイデン氏の現状が揺れている。

11日(現地時間)の「正面突破」記者会見にもかかわらず、バイデン米大統領を締めつける大統領候補辞退論は圧力を強めている。民主党内で大統領選挙敗北危機感が強まる中、ハキーム・ジェフリーズ下院院内総務が記者会見の後、バイデン大統領と深夜に会談して党内の雰囲気を伝え、民主党の「金脈」を握る高額後援団体、環境団体などがバイデン氏に背を向けるなど、全方向からの圧力がバイデン氏を追い込んでいる。

ジェフリーズ氏は12日、民主党大会の関係者らに書簡を送って「バイデン大統領との会談を要請し、許可を受けた」とし、前日の会談の事実を伝えた。ニューヨークタイムズ(NYT)によると、ジェフリーズ氏は「(バイデン大統領との会談で)最近、民主党が共にした時間に共有した党の進路に関する洞察、観点、結論をすべて直接的に表現した」と知らせた。

ワシントンポスト(WP)やCNNなど現地メディアは、ジェフリーズ氏がバイデン氏に候補の固守を勧めたのか辞退を提案したかは明確でないと報じた。ただ、「大統領候補バイデン」に対する明確な支持は表明しなかったと、CNNが党情報筋を引用して伝えた。バイデン氏が記者会見で大統領選挙レース「完走」の意志を再確認した中、大統領選挙だけでなく上下院選挙も共倒れになりかねないという党内の懸念をジェフリーズ氏が伝えたという見方が出ている。

民主党内で最も影響力が大きいオバマ元大統領とナンシー・ペロシ元下院議長が最近、バイデン氏の再選挑戦を悲観的に眺めているという報道(CNN)があり、バイデン陣営では党内候補辞退論の背後にオバマ氏を疑う気流があるという報道(ポリティコ)が出るなど、党内の状況は複雑に流れている。

オバマ氏は先月27日の大統領選挙テレビ討論会の後「悪い夜にすぎない。討論がうまくできない日もある」とSNSに投稿しながらバイデン氏を側面支援する姿を見せたが、辞退論の波が高まってからは明確な立場表明がない。

最大の「親バイデン」スーパーパック(Super PAC、特別政治活動委員会)に挙げられていた「フューチャーフォワード」もバイデン氏との同行を断つという。フューチャーフォワードは「バイデン氏が大統領候補を維持する場合、約9000万ドル(約142億円)の後援支援金を保留する」と通知したと、NYTが報じた。NYTは「寄付金の凍結はバイデン氏の選挙運動に大きな打撃を与えるはず」と指摘した。

民主党内の「バイデン離脱」行列はこの日も続いた。前日の記者会見直後、スコット・ピーターズ議員、エリック・ソレンセン議員が候補職辞退を公開的に要求したのに続き、この日、ブリタニー・ピーターセン下院議員がバイデン氏に勇断を促した。

親民主党団体もバイデン氏辞退論の隊列に加勢した。2020年大統領選挙当時にバイデン氏を支持した青少年主導の気候団体「サンライズ・ムーブメント」は「バイデン氏が誰よりも攻撃的に気候議題を監督してきたが、トランプ氏を相手に勝利できないとみている」と明らかにしたと、NYTは伝えた。サンライズ・ムーブメントのアル・シャイニーアジェイ代表は声明で「バイデン氏は新しい指名者に聖火を渡すのがよい」と主張した。民主党を長く支持してきた俳優アシュレー・ジャッド氏も候補辞退論に言及した。

バイデン氏はこの日と週末の13日、民主党議員グループ別に電話をしながらと説得を続ける方針だ。また、この日は激戦州のミシガン州デトロイトを訪問し、保守執権時の政策の青写真を集約した「プロジェクト2025」を集中的に攻撃する計画だ。

民主党内で影響力が大きい黒人下院議員ジム・クライバーン氏は「民主党はもう大統領候補交代の話をやめて、大統領選挙完走を決心した彼(バイデン)の決定を尊重するべきだ」とし、「バイデン氏支持」を繰り返し確認した。