ネパール首相、不信任投票を受け1年半で失職 新政権樹立へ

AI要約

ネパール下院では、ダハル首相の信任投票が行われ、不信任多数により首相の失職が確定した。

ダハル氏率いる毛沢東主義派は選挙で3番目に多くの議席を獲得し、連立政権を樹立したが、内紛により首相は1年半で退陣することとなった。

今後はUMLとネパール会議派が新しい連立政権を樹立するために協議を進める見通し。

ネパール首相、不信任投票を受け1年半で失職 新政権樹立へ

 ネパール下院(275議席)は12日、ダハル首相の信任投票を実施し、不信任多数で首相の失職が決まった。地元メディアによると、不信任が194で、信任は63にとどまった。ネパールでは短命政権が多く、ダハル氏は2022年12月に首相に任命されてから1年半で退陣に追い込まれた。

 22年11月の下院選で、ダハル氏が率いるネパール共産党毛沢東主義派(毛派)は、政党として3番目に多くの議席を獲得した。毛派は、最多議席を獲得したネパール会議派と連立を組んでいたが、選挙後に急きょ第2勢力の統一共産党(UML)などの連合に合流して連立政権を樹立。しかし、その後も連合内の内紛が続き、今年7月に入ってUMLはネパール会議派と連立を組むことで合意し、ダハル氏に辞任を要求した。

 地元メディアは、ダハル氏に権力が集中することをUMLが恐れたとする専門家の見方を示している。今後、UMLとネパール会議派は、新しい連立政権の樹立に向けて協議を進める。【ニューデリー川上珠実】