バイデン氏、ウクライナの「プーチン大統領」と紹介 首脳ら困惑

AI要約

バイデン大統領がNATO会議でゼレンスキー大統領を「プーチン大統領」と間違えるハプニングが起きた。

気づいて釈明したものの、各国首脳らは戸惑いの表情を見せた。

高齢による誤りが相次ぐ中、再選を目指すバイデン大統領に対する不安が広がっている。

バイデン氏、ウクライナの「プーチン大統領」と紹介 首脳ら困惑

 バイデン米大統領(81)は11日、ワシントンで開かれた北大西洋条約機構(NATO)のウクライナ関連会合で演説した際、ウクライナのゼレンスキー大統領を紹介しようとして「プーチン大統領」と言い間違ちがえる一幕があった。すぐに気づいて、「ゼレンスキー大統領です。(ロシアの)プーチン大統領を打ち負かすことに集中しすぎていた」と釈明したが、壇上に並んでいた各国首脳には戸惑いの表情が見られた。

 バイデン氏は「我々は、自由と未来のために闘うウクライナを支援するために団結している」などと力説した後、「ウクライナの大統領に(マイクを)引き渡したい。決意と同じくらい勇気を持っている人物だ。皆さん、プーチン大統領です」と発言してしまった。

 壇上にいた各国首脳らの多くが言い間違いに気づき、ゼレンスキー氏を迎えるための拍手をすべきかどうか戸惑う姿がみられた。岸田文雄首相らはためらいがちに拍手したが、ドイツのショルツ首相やイタリアのメローニ首相らは拍手しなかった。

 バイデン氏は11月の大統領選で民主党候補として再選を目指しているが、6月下旬に共和党のトランプ前大統領(78)とのテレビ討論会に臨んだ際、言いよどんだり、意味が不明確な発言をしたりした。高齢による衰えへの不安が一気に高まり、民主党内から出馬断念を求める声が出ている。【ワシントン秋山信一】