中国が反発した太平洋の「撃沈訓練」…今年は韓米共同作戦で行う(1)

AI要約

韓米が共同で行う米国の退役艦撃沈訓練「SINKEX」がリムパック中に行われ、中国の反発を受けている。

韓国の潜水艦がハワイでハープーンミサイルの実射撃を行い、韓国は潜水艦戦力を強化して訓練に参加している。

訓練の標的は米国の退役強襲揚陸艦「タラワ」で、中国はこれを中国軍艦への訓練と受け止めている。

中国が反発した太平洋の「撃沈訓練」…今年は韓米共同作戦で行う(1)

環太平洋合同演習(リムパック)が米ハワイ周辺の太平洋で行われる中で18日に米国の退役艦撃沈訓練を韓米が共同で展開すると韓国海軍が明らかにした。「SINKEX」とも呼ばれるこの訓練は、太平洋の真ん中で米国が最新戦力を総動員して友好国とともに仮想敵国の艦艇を完全に水葬にする場面を演出するものだ。

最近米中間の軍事競争が高まり中国はこの訓練を自国の艦艇を狙ったものとして反発してきた。韓米は特定国を狙ったものではないとの立場だが、両国が共同でしてSINKEXに乗り出す含意は小さくない。

韓国海軍によると、韓国の孫元一(ソン・ウォンイル)級(1800トン級)潜水艦「李範奭(イ・ボムソク)」は18日午前にハワイのカウアイ島北西部の太平洋ミサイル射撃試験場周辺でハープーン艦対艦誘導ミサイルの実射撃を実施する。韓国がリムパック参加に孫元一級潜水艦でハープーンの実射撃をするのは今回が初めてだ。

今年のリムパックで潜水艦戦力を派遣した国は米国を除くと韓国が唯一だ。韓国は2016年のリムパックの際も張保皐(チャン・ボゴ)級(1200トン級)潜水艦「李億祺(イ・オクキ)」がハープーンミサイルを利用してオリバー・ハザード・ペリー級護衛艦「サッチ」を撃沈させる訓練に参加した。それから8年ぶりにさらに強化された潜水艦戦力で、米国と合同訓練を進めることになった。1990年のリムパック正式参加後に韓国がハープーン実射撃をしたのはこれまで6回だと韓国海軍は説明した。

今年の訓練の目標は李範奭が米国の海空軍戦力とともに米タラワ級(3万8000トン級)退役強襲揚陸艦「タラワ」を打撃して沈没させるものという。米国からはバージニア級原子力潜水艦「ノースカロライナ」と水上艦、無人航空機など最小7種の戦力が動員されると予想される。

2022年のリムパックでは米日の戦力がオースティン級(1万7000トン)退役輸送揚陸艦「デンバー」を沈没させた。米国は同年オーストラリア、カナダ、マレーシア軍とともに米オリバー・ハザード・ペリー級(4200トン級)退役護衛艦「ロドニー・デイビス」を対象に撃沈訓練を実施した。

今回の訓練が例年より目を引くのは訓練の標的が「タラワ」のためだ。この事実が公開されると中国の軍事専門家らは「米国が中国人民解放軍の075型強襲揚陸艦(3万5000トン級)または、空母である001型『遼寧』(約6万トン)の撃沈予行練習をするもの」と反発した。

中国のグローバルタイムズも先月27日にコラムを通じ「アジア太平洋地域で4万トン規模の攻撃艦を運営しながら米国が敵とみなす唯一の国は中国。米国の『筋肉ショー』であるリムパックで撃沈標的にタラワを指名したのは中国の海上戦力強化と台湾に対する本土の軍事抑止力に対する米国と同盟国の懸念を反映したもの」と主張した。