世界最大の熱帯湿原に非常事態 「制御不能の火災」 ブラジル

AI要約

ブラジルのパンタナル(Pantanal)が制御不能の火災に直面し、6か月間の非常事態が宣言された。

パンタナルは野生生物の宝庫であり、厳しい干ばつと焼き畑の影響で火災が急増している。

今年すでに62万7000ヘクタールが焼失し、2020年の最悪の火災年よりも被害が拡大している。

世界最大の熱帯湿原に非常事態 「制御不能の火災」 ブラジル

【AFP=時事】ブラジルにある世界最大の熱帯湿原「パンタナル(Pantanal)」が「制御不能の火災」に直面しているとして、現地当局は24日、6か月間の非常事態を宣言した。

 国境をまたいでボリビア、パラグアイにも広がるパンタナルは、野生生物の宝庫。ジャガーの生息密度は世界一とされる。

 そのパンタナルで乾季のピークを前に火災が急増しており、現地マトグロソドスル(Mato Grosso do Sul)州は、向こう6か月間の非常事態宣言を発表した。

 専門家らは、厳しい干ばつと、森林に農地を拡大するための焼き畑が制御不能になり、燃え広がった結果だと指摘している。

 リオデジャネイロ連邦大学(Federal University of Rio de Janeiro)の衛星データによると、パンタナールでは今年すでに62万7000ヘクタールが焼失した。

 パンタナールは過去最悪の火災の年とされた2020年に湿地帯の30%が被害を受けたが、今年に入ってからの火災発生件数はこの年の同時期と比べて33%も増えている。【翻訳編集】 AFPBB News