「ウクライナ侵攻は西側が誘発」、英右派党首の持論に批判噴出

AI要約

英右派政党リフォームUKのファラージ党首が、プーチン・ロシア大統領によるウクライナ侵攻はEUとNATOの東方拡大によって誘発されたと主張し、批判を受けた。

ファラージ氏は過去にも同様の主張をしており、融和政策を取るべきだったと主張する一方、スナク首相や労働党から非難を浴びている。

この論争は、ウクライナ侵攻の経緯やEU、NATOの東方拡大に関する議論を巻き起こしている。

「ウクライナ侵攻は西側が誘発」、英右派党首の持論に批判噴出

William James

[ロンドン 22日 ロイター] - 英右派政党「リフォームUK」のナイジェル・ファラージ党首はBBCで21日放送されたインタビューで、プーチン・ロシア大統領によるウクライナ侵攻は欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大が誘発したと主張した。

リフォームUKは7月4日の総選挙で数百万票を獲得する見込みだが、この発言には英政界全体から批判が噴出した。

ファラージ氏は2022年2月のウクライナ侵攻直後、「EUとNATOの拡大の結果」だとソーシャルメディアに投稿していたが、今回の発言もそれを堅持するものと説明。

14年にはこの戦争を予想していたとし、「私にはNATOとEUの東方拡大がプーチン氏に『またわれわれを狙っている』と国民に訴えて開戦理由を与えているのは明白だった」と指摘。さらに「もちろん同氏に否があるが、この戦争を誘発したのはわれわれであり、プーチン氏はわれわれの行動を口実にした」と主張した。

これに対しスナク首相は、ファラージ氏が「完全に間違っている」と述べ、同氏の融和政策が英国と同盟国の安全保障を危険にさらしたと糾弾した。

労働党のジョン・ヒーリー国防担当報道官は、ファラージ氏の発言は恥ずべきものとし、同氏を「プーチン擁護者」と非難した。