中国に和平関与呼び掛け ロシアとの対話には慎重 ゼレンスキー氏

AI要約
ウクライナのゼレンスキー大統領は平和サミット閉幕記者会見で、中国に和平協議プロセスへの参加を呼びかけ中国はロシアに配慮して平和サミットを欠席ウクライナ政府は関係国と協議を続け、次回サミットに向けて準備を進めることを決定

 【ビュルゲンシュトック(スイス)時事】ウクライナのゼレンスキー大統領は16日、スイスで開かれた「平和サミット」閉幕に際して行った記者会見で、今後の和平協議プロセスに関与するよう中国に呼び掛けた。

 中国はロシアに配慮して平和サミットを欠席していた。

 ゼレンスキー氏は中国について「政治・経済的にロシアに対し真の影響力を持っている」と指摘。「友人は困難なときに助けてくれる。そして中国は友人であってほしい」と秋波を送った。

 ウクライナ政府はサミットの共同声明を踏まえ、次回サミットに向け関係国と協議を続ける方針。ゼレンスキー氏は、こうした過程で「中国がわれわれの対話に参加してくれることを望む」と述べた。

 一部のサミット参加国が必要性を唱えたロシアとの直接対話に関しては、まずは平和サミットの枠組みの中で「対話の条件」を整えることが先決だと語り、慎重な姿勢を示した。その上で「ロシアを孤立させることが、外交的な戦争の終結につながる」として、各国にロシアへの圧力を強めるよう求めた。