北朝鮮が韓国との軍事境界線に「壁」建設? 「反統一」強調が狙いか

AI要約

北朝鮮が韓国との軍事境界線付近に壁を建設する可能性がある。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が「2国家」論を唱え、壁により「反統一」を狙っている。韓国軍は壁建設作業を確認している。

南北の軍事境界線には非武装地帯があり、韓国軍は壁の建設作業を確認している。北朝鮮軍の兵士が韓国側に軍事境界線を越える事案が発生し、壁の建設作業と関連がある可能性がある。

北朝鮮は東部、中部、西部で壁の建設作業を進めている可能性がある。メディアはベルリンの壁を連想させる長い壁を造っているのか、警戒施設を建設しているのか分析を要求している。

北朝鮮が韓国との軍事境界線に「壁」建設? 「反統一」強調が狙いか

 北朝鮮が韓国との軍事境界線の付近で、南北を仕切る「壁」の建設を進めている可能性がある。韓国主要メディアが15日、軍当局者の話として伝えた。北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記は、長年にわたる「朝鮮半島統一」の方針を放棄し、北朝鮮と韓国の「2国家」論を唱えており、壁により「反統一」強調を狙っている可能性もある。

 南北の軍事境界線は東西約250キロに及び、その北側と南側にはそれぞれ幅2キロの非武装地帯(DMZ)が設けられている。韓国軍は、軍事境界線から北に約1キロの地点で壁の建設とみられる作業をする兵士らの姿を確認した。

 大手紙・朝鮮日報は東部、中部、西部の全域で壁の建設作業が進められていると報じた。一方、聯合ニュースは「(冷戦時代に東西ドイツを分断した)ベルリンの壁を想起させる長い壁を造っているのか、一部の場所に警戒施設を建設しているのかは、さらなる分析が必要だ」と伝えている。

 9日にはシャベルなどを手にした北朝鮮軍の兵士10人以上が一時、軍事境界線を韓国側に越える事案が発生した。壁の建設作業と関係があるとみられている。【ソウル福岡静哉】