中国「重大な疑念抱く必要ない」、元軍人の台湾河口侵入巡り

AI要約

台湾当局が、中国人男性が淡水河に侵入した事件で中国政府の関与を疑う中、中国政府は侵入は個人の行動であると主張している。

男性は元中国海軍大佐である可能性があり、当局は防衛能力の探索を疑っていたが、中国政府は彼の行動を個人的なものと説明している。

台湾政府は、男性が帰国後に処罰される可能性もあるとしており、国家安全局は男性の動機についてさまざまな可能性を排除しておらず、事件が異例だと指摘している。

中国「重大な疑念抱く必要ない」、元軍人の台湾河口侵入巡り

[北京 12日 ロイター] - 台北市に通じる淡水河にモーターボートで侵入した中国人の男が台湾当局に逮捕された事件で、中国政府は12日、侵入は個人の行動で、台湾は重大な疑念を抱くべきではないと表明した。

男は台湾海峡をモーターボートで渡り、淡水河の河口に侵入し、台湾海巡署(海上保安庁に相当)に9日に逮捕された。当局は、男が元中国海軍大佐で、台湾の防衛能力を探っていた可能性があると指摘していた。

中国で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室の陳斌華報道官は定例記者会見で、男の行動について「純粋に個人の行動」だと説明。「(台湾与党の)民主進歩党は、兵士があちこちに隠れて、ひそかに政治工作を行っていると見なす必要はない」と述べた。

陳氏は男が帰国後に処罰されるとも語った。

台湾当局は男を送還するかどうかについて明らかにしていない。

台湾国家安全局のトップは12日の国会で、中国政府の関与の有無も含め、男の動機についていかなる可能性も排除していないと発言。男は明らかに軍人で、今回の事件はかなり異例との見方を示した。

台湾海巡署は、男が政治亡命のために台湾に来たとは考えていないと述べた。