ハマス指導者、民間人の犠牲増加で有利と発言か 米紙報道

AI要約

ハマス最高指導者がガザでの民間人犠牲者の増加を有利と考える。

リークされたメッセージでハマスの幹部にイスラエルの状況に満足と語る。

シンワル氏は犠牲を必要とし、激しい戦闘を継続する意思を表明。

ハマス指導者、民間人の犠牲増加で有利と発言か 米紙報道

(CNN) イスラム組織ハマスのパレスチナ自治区ガザ地区の最高指導者ヤヒヤ・シンワル氏は、ガザでの民間人の犠牲者の増加はハマスにとって有利に働くとみている。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が10日報じた。

WSJはリークされたシンワル氏のメッセージを根拠としている。

WSJが報じたところによると、リークされたメッセージでシンワル氏は最近ハマスの幹部に「イスラエルはわれわれがまさに望む通りになっている」と語った。また別のメッセージでシンワル氏は民間人の死亡について「必要な犠牲」と表現した、と報じている。

WSJはシンワル氏から停戦協議の交渉担当者に送られた数十のメッセージを精査したという。

シンワル氏は昨年10月7日のハマスによるイスラエル奇襲以降、公の場で姿が目撃されていない。この奇襲では1200人超が殺害され、約250人が人質として連れ去られた。これを受けてイスラエル軍はガザへの攻撃を開始し、ガザの保健省によると、これまでに3万7000人超が死亡したという。

シンワル氏の所在は不明だが、ガザの地下トンネルに潜伏しているとみられている。

WSJが報じたシンワル氏のメッセージは、戦争に対するハマスの姿勢に強い影響力を持つ同氏の考えが垣間見える貴重なものであり、人的損失を出してでも戦闘を継続するという妥協しない決意がうかがえる。

CNNは、WSJが確認したとするリークされたメッセージを見ておらず、本物かどうか検証することはできない。

WSJの報道を受けて、イスラエル軍はX(旧ツイッター)に「ガザの市民の死を利用している」などと批判するコメントを投稿した。