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早期停戦論をけん制 ゼレンスキー氏、独議会で演説
ウクライナのゼレンスキー大統領はドイツ連邦議会で演説し、ロシアの侵攻に対して徹底抗戦の構えを示した。
一方で、平和サミットへの支持も表明し外交的解決の機会を模索している。
ドイツの極右政党は演説を欠席し批判的な声を上げており、ドイツ世論は早期停戦論がくすぶっている状況だ。
【ベルリン時事】ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、ドイツ連邦議会で演説し、早期停戦論がくすぶるドイツ世論に対し、侵攻を続けるロシアに妥協しないよう訴えた。
武器供与の停止や和平交渉入りを求める極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」などの一部議員は欠席した。
ゼレンスキー氏は「ロシアは戦争を仕掛けた責任を完全に負わなければならない」と徹底抗戦の構えを強調。一方で、15日からスイスで開かれるウクライナ主導の「平和サミット」に触れつつ、「外交に機会を与えたい。武器だけに頼ったことはない」とも語り、サミットへの支持を求めた。
和平交渉入りは「ウクライナが判断すること」(ショルツ独首相)というのが独政府の公式見解。ただ、議会では3月、ショルツ氏率いる社民党幹部が「戦争の終わらせ方を考える時が来ているのでは」と発言し、物議を醸していた。
AfDのクルパラ共同党首はX(旧ツイッター)で「ウクライナに必要なのは、戦争大統領ではなく(和平)交渉する意欲がある平和大統領だ」とゼレンスキー氏を批判した。演説ボイコットを呼び掛けたAfDと左派ポピュリスト新党は、今月の欧州議会選で議席数を伸ばしている。