「東海石油・ガス有望性相当高い」=韓国(1)

AI要約

韓国沖の東海(日本名・日本海)での石油・ガス埋蔵の可能性を分析した米国アクトジオ顧問が、「20%の成功率は高水準で世界的な石油関連会社の注目を集める」と述べた。

豪ウッドサイド・エナジーが撤退した疑惑や韓国政府の140億バレルの埋蔵量発表に対する疑問について明らかになった。

成功の可能性20%やボーリングにかかるコストなどが議論され、業界標準とリスクについて言及があった。

韓国沖の東海(日本名・日本海)の石油・ガス埋蔵の可能性を分析した米国アクトジオ顧問のビトール・アブレウ氏が口を開いた。アブレウ氏は7日の記者会見で、「20%の成功率はとても良好で高い水準。有望性が相当に高く、世界的な石油関連会社が注目する状況」と話した。「迎日湾(ヨンイルマン)の石油」をめぐってふくらんだ各種疑惑に対し答えながらだ。

アブレウ氏はこの日、韓国産業通商資源部記者室でさまざまな疑惑と関連した質問に回答した。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が3日に最小35億バレルから最大140億バレルの石油とガスが東海の深海地域に存在する可能性を発表してから、信頼度と可能性をめぐる疑問符が投げかけられてきた。

疑惑は大きく4種類だ。アブレウ氏に先立ち東海深海探査を進めたオーストラリア最大の石油開発会社であるウッドサイド・エナジーは将来性がないとみて撤退した。また、韓国政府は埋蔵量が最大140億バレルとしたが、「アクトジオの探査深層分析結果」という答えが出されただけで具体的な根拠は公開されてい。20%の成功の可能性も理由は提示されなかった。アクトジオのオフィスが個人の住宅である点を根拠に、信頼性のある会社なのかに対する疑惑も提起された。

1.豪ウッドサイド・エナジー撤退=ウッドサイド・エナジーは2007年から2022年まで15年間にわたり韓国石油公社とともに東海第8鉱区と第6-1鉱区に対する物理探査を進めた。これらの鉱区は韓国政府が石油とガスの埋蔵可能性を大きいとみている所だ。しかし2022年3月にウッドサイド・エナジーは撤退の意向を示し、昨年1月に撤収した。当時この会社は半期報告書で「これ以上将来性はないと判断した」とした。

これに対しアブレウ氏と石油公社は分析の根拠となった資料の範囲が異なるという説明を出した。ウッドサイド・エナジーの撤退後、石油公社は独自に大規模3D探査を進めてきた。以前の探査資料に3D探査資料まで加えてアクトジオが追加分析を進めた結果であるだけに違いがあるという意味だ。深海地域に対する追加ボーリング資料まで加わった。アブレウ氏は「3カ所の深海ボーリング孔を分析することがとても重要だった。それぞれのボーリング孔の失敗原因を分析できなければこのプロジェクトのリスクが増加する」と話した。

韓国石油公社のクァク・ウォンジュン首席委員は「ウッドサイドは大規模3D探査をしておきながら十分な評価をする前に撤退の意思を明らかにした。撤退後に石油公社は独自の3D探査を追加で進めて盆地全体を3Dで見ることができる探査資料を用意し、2021年に単独でボーリングまで進めた」と説明した。

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2.成功の可能性20%の意味=実際の石油・ガスの存在を確認するためにはボーリングが必須だ。ボーリング孔1カ所当たり1000億ウォン(約113億円)の費用がかかる。大規模財政が投入されるほかないだけに韓国政府が明らかにした20%の可能性が事実なのか、資金を投じるだけの意味はあるのかに対し一部では否定的な反応が出ている。20%をどのように推定したのかに対する説明がなかったためだ。

アブレウ氏は、「成功率は20%で正しい。とても良好で高い水準を意味する。エクソンモービル在職中に参加したガイアナのリザ油田プロジェクトの成功率が16%だった」と説明した。続けて「(東海深海は)これと似た類型のトラップと諸般要因を備えていた」と付け加えた。ガイアナの発見資源量は110億バレル規模だ。