中国外務省がゼレンスキー氏の批判に反論 「他国に圧力をかけていない」

AI要約
中国外務省はウクライナのゼレンスキー大統領の批判に反論し、世界平和サミットへの参加を拒否している理由を述べた。毛報道官は陣営対立を避けるためサミット参加を希望しておらず、中露間の正常な貿易を主張している。ゼレンスキー大統領は世界平和サミットへの参加を呼び掛けており、中国のサミット不参加に懸念を表明している。
中国外務省がゼレンスキー氏の批判に反論 「他国に圧力をかけていない」

【北京=三塚聖平】中国外務省の毛寧(もう・ねい)報道官は3日の記者会見で、ウクライナのゼレンスキー大統領が世界平和サミットに関して「中国が各国に参加しないよう働き掛けている」と批判したことに対し、「中国が他の国に圧力をかけたという状況はまったく存在しない」と反論した。

同サミットは、ゼレンスキー氏が提唱する和平案を協議するため6月中旬にスイスで開く。中国外務省はロシアとウクライナ双方の同意を得ているといった条件を満たしていないとし、参加が「難しい」と既に表明している。

毛氏は会見で、同サミットについて「陣営対立の舞台にならないよう心から希望する」とクギを刺した。ウクライナとの関係を「重視している」と述べるとともに、中国の不参加について「各方面の理解や支持を得ることができると信じている」とウクライナなどに呼び掛けた。

米欧各国は、ウクライナに侵略したロシアの軍事産業を中国が支援していると懸念している。それに対し、毛氏は「中露間の正常な貿易は公明正大なものだ」と主張した。

ゼレンスキー氏は2日、シンガポールで開催されたアジア安全保障会議(シャングリラ対話)で、世界平和サミットへの参加を呼び掛けた。