# 文化遺産

敵討ち通して学ぶ親への孝心 郷中教育の伝統つなぐ「曽我どんの傘焼き」 和傘のやぐら伝い、紅蓮の炎が夜空へ駆け上る 鹿児島市
2024.07.20

敵討ち通して学ぶ親への孝心 郷中教育の伝統つなぐ「曽我どんの傘焼き」 和傘のやぐら伝い、紅蓮の炎が夜空へ駆け上る 鹿児島市

 鹿児島の伝統行事「曽我どんの傘焼き」が20日夜、鹿児島市浜町の石橋記念公園であった。色鮮やかな和傘が組み込まれた高さ5メートルの竹やぐらが、夜空に向かって一気に燃え上がり、多くの見物客は幻想的な伝統の炎に見入った。 傘焼きは鎌倉時代、父の敵討ちをした曽我兄弟が傘をたいまつ代わり

岡山県庁の本庁舎本館など 国の登録有形文化財へ
2024.07.20

岡山県庁の本庁舎本館など 国の登録有形文化財へ

国の文化審議会は19日、岡山県庁の本庁舎などを国の有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申しました。岡山県庁の本庁舎本館は1957年、日本の近代建築の発展に大きく貢献した建築家、前川國男が設計して建てられました。中央に突き出したピロティが開放的な印象を与えています

市民が暴いた、「一滴も使わない水」に34年間で3億2200万円を支出していた金沢市の膨大な無駄
2024.07.20

市民が暴いた、「一滴も使わない水」に34年間で3億2200万円を支出していた金沢市の膨大な無駄

 辰巳ダムは、金沢市中心部から車で約30分走ると見えてくる。緑が繁茂し、ダムの壁が見えなければ、そこがダム湖だとは気がつかない(冒頭写真)。石川県による最初の構想では、ここを水没させたうえで、文化遺産「辰巳用水」の取入口も破壊するはずだった。その計画は、住民による情報開示請求と住民監査請求で打

沖縄県の「八重山上布」新垣幸子さん人間国宝に…伝統的な織物技法、古文書研究し復活させる
2024.07.20

沖縄県の「八重山上布」新垣幸子さん人間国宝に…伝統的な織物技法、古文書研究し復活させる

 文化審議会は19日、沖縄県の伝統的な織物製作技法「八重山上布」の新垣幸子さん(78)(沖縄県石垣市)ら6人を重要無形文化財の保持者(人間国宝)に認定するよう、文部科学相に答申した。 八重山上布はイラクサ科の苧麻が原材料で、琉球王府時代には御用布として製作された。 

旧門司駅遺構を「助けて」…イコモスが保存の必要性強調「立ち止まる勇気を」 北九州市は取り壊しの方針
2024.07.19

旧門司駅遺構を「助けて」…イコモスが保存の必要性強調「立ち止まる勇気を」 北九州市は取り壊しの方針

世界文化遺産の評価を行うイコモスの国内委員会が19日、都内で会見し、福岡県北九州市の公共事業で取り壊される見通しの旧門司駅の遺構について保存の必要性を強調しました。◆日本イコモス国内委員会 溝口孝司 副委員長「国史跡指定相当、世界遺産級の遺跡ですが、破壊消滅の危機に

琉球瓦、文化財保存技術に 八幡昇さんと琉球瓦葺技術保存会 文化審議会が答申
2024.07.19

琉球瓦、文化財保存技術に 八幡昇さんと琉球瓦葺技術保存会 文化審議会が答申

 文化審議会は19日、文化財の保存修理に欠かせない技術の継承を国が支援する選定保存技術の保持者・保存団体に、沖縄県内から「屋根瓦製作(琉球瓦)」の八幡昇さん(74)=与那原町=と、「屋根瓦がわら葺ぶき(琉球瓦葺)」の琉球瓦葺技術保存会(田端忠代表)=八重瀬町=を認定するよう文部科学相に答申した

早期対策していれば… 松山の土砂崩れ、23年の計画に危険性明記
2024.07.18

早期対策していれば… 松山の土砂崩れ、23年の計画に危険性明記

 松山市の中心街で12日未明に起き、3人が亡くなった土砂崩れの現場について、市が定めた計画では「一定の降雨があった場合は崩壊が起こりやすい」「人命保護の観点から(防災対策に)早期に取りかかる必要がある」と記していた。市への取材で明らかになった。 市は、事前に危険性を認識していたこ

まるで竹田城! 本当は教えたくない「穴場の絶景山城」実踏登山レポ
2024.07.18

まるで竹田城! 本当は教えたくない「穴場の絶景山城」実踏登山レポ

 兵庫県丹波市のとあるところに絶景の山城がある。 ここは観光地化される前の「天空の城 竹田城」を彷彿とさせる戦国時代の城跡。眺望も抜群で、さながらミニ竹田城といった雰囲気である。 今のところあまり知られておらず、訪れる人も少ない。そのため、まるで竹田城を独り占めして

バッカス像相手に「疑似セックス」、観光客の問題行動に非難殺到 イタリア
2024.07.18

バッカス像相手に「疑似セックス」、観光客の問題行動に非難殺到 イタリア

ローマ(CNN) イタリアのフィレンツェで、酒と豊穣(ほうじょう)の神バッカス像にキスしたり抱き付いたり下半身を押し当てたりしている若い女性の姿が撮影され、当局が身元の捜査に乗り出した。SNSで出回った写真に対してイタリア文化省やフィレンツェ当局は憤りを募らせ、フィレンツェ市長は

志摩市の「かつおの天ぱく 鰹燻し小屋」が国登録有形文化財に
2024.07.18

志摩市の「かつおの天ぱく 鰹燻し小屋」が国登録有形文化財に

 昔ながらの製法でかつお節を製造販売する「まるてん」(志摩市大王町)のカツオのいぶし小屋が国の登録有形文化財に登録され、7月16日、登録有形文化財の登録プレート伝達式が志摩市役所で行われた。(伊勢志摩経済新聞) 2022年10月31日、文化庁から「かつおの天ぱく主屋」と「かつおの

観光客、フィレンツェの神像相手にわいせつ行為のまね 批判相次ぐ
2024.07.18

観光客、フィレンツェの神像相手にわいせつ行為のまね 批判相次ぐ

イタリア・フィレンツェで、ローマ神話のぶどう酒と豊穣の神「バッカス」の像に女性観光客が体を接触させ、わいせつ行為をまねている写真が浮上した。怒りの声が同国で沸き起こっている。写真はソーシャルメディアの「Welcome To Florence(フィレンツェにようこそ)」という人気ア

金鉱石4個を発見 加賀藩支えた金山跡残る魚津・松倉 埋没林博物館、19日から初公開
2024.07.18

金鉱石4個を発見 加賀藩支えた金山跡残る魚津・松倉 埋没林博物館、19日から初公開

 魚津埋没林博物館は藩政初期に加賀藩の財政を支えた金山のあった魚津市松倉地区で、金を含んだ鉱石4個を発見した。最も大きな鉱石で確認された金の幅は2ミリで、埋没林博物館から調査依頼を受けた国立科学博物館(東京)の鑑定で判明した。埋没林博物館は19日から開催する企画展で鉱石を初公開し、富山県東部と

佐渡金山登録で「妥協の余地」 世界遺産、条件付きで賛成示唆 韓国
2024.07.17

佐渡金山登録で「妥協の余地」 世界遺産、条件付きで賛成示唆 韓国

 【ソウル時事】日本政府が目指す「佐渡島(さど)の金山」(新潟県佐渡市)の世界文化遺産登録に関し、韓国外務省関係者は17日、「日本と協議中だが妥協の余地がある」と述べた。 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関の勧告に従って韓国の立場が反映されれば、賛成する可能性を示唆した。

門司駅遺構、調査担当交代に反対 1200人分署名の提出
2024.07.17

門司駅遺構、調査担当交代に反対 1200人分署名の提出

 取り壊される予定の初代門司駅遺構(北九州市)を巡り、追加の発掘調査を担当する市芸術文化振興財団の男性学芸員の交代に反対し、市民有志が17日、撤回を求める1277人分の署名を同財団に提出した。 市民有志は、これまで調査してきた学芸員を交代させることで「今後の追加調査の質が低下し、

引き取り手ない墓石400点を廃棄へ 津波で流され所有者わからず
2024.07.17

引き取り手ない墓石400点を廃棄へ 津波で流され所有者わからず

 東日本大震災の津波で墓石が流された福島県双葉町の中野共同墓地の墓じまいが16日、福島県復興祈念公園の建設予定地で行われた。引き取り手のない墓石や破片など423点は17日以降、県が撤去して廃棄物として処分する。 県や工事関係者ら約20人が集まり、墓石の前で供養を行った。この地区の

姫路城の入場料、外国人観光客の値上げ検討…姫路商議所会頭「あまり賛成しない」
2024.07.17

姫路城の入場料、外国人観光客の値上げ検討…姫路商議所会頭「あまり賛成しない」

 世界遺産・姫路城の入場料について、兵庫県姫路市が外国人観光客に限って値上げを検討していることに対し、姫路商工会議所の斎木俊治郎会頭は16日の定例記者会見で、「個人的にはあまり賛成はしていない」と語った。 斎木会頭は「文化財の保護を含め、入場料を上げること自体には賛成」としたうえ

火災で焼失した首里城正殿の復元工事、赤瓦約6万枚を年内に…瓦ぶき作業「ゆいまーる」の精神で
2024.07.16

火災で焼失した首里城正殿の復元工事、赤瓦約6万枚を年内に…瓦ぶき作業「ゆいまーる」の精神で

 2019年10月の火災により焼失した首里城正殿(那覇市)の復元工事で、屋根の瓦ぶき作業が15日、現地で始まった。年内をめどに、首里城を象徴する赤瓦約6万枚で屋根の大半が覆われる見通しだ。 赤瓦の原料には、火災で破損した瓦を細かく砕いた粉末や、「クチャ」と呼ばれる鉄分を含んだ泥岩

被爆体験を伝え続けた演芸家で俳優 三代目・江戸家猫八さんの遺影 新たに国立追悼平和祈念館に登録
2024.07.16

被爆体験を伝え続けた演芸家で俳優 三代目・江戸家猫八さんの遺影 新たに国立追悼平和祈念館に登録

演芸家で俳優の三代目・江戸家猫八さんの遺影が、今月新たに広島市の国立追悼平和祈念館に登録されました。三代目・江戸家猫八さんは動物の鳴き声などの物真似やバラエティー番組の出演で俳優としても人気を集め、2001年に80歳で亡くなりました。原爆投下当時、船舶司令部船舶砲兵

大たいまつの炎乱舞 熊野那智大社、扇祭り
2024.07.14

大たいまつの炎乱舞 熊野那智大社、扇祭り

 和歌山県那智勝浦町の世界遺産・熊野那智大社で14日、例大祭「那智の扇祭り」が行われた。那智の滝前で白装束の氏子たちが「ハーリャ、ハーリャ」と勇ましい声を上げて大たいまつを担ぎ、火祭りとも呼ばれる勇壮な炎の乱舞に大勢の観客が見入った。 神々が年に1度、12体の扇みこしに乗り、ご神

水に沈んだ「生存伝説」 新田義貞 岐阜・揖斐川町(旧徳山村)/鎌倉末期~南北朝期
2024.07.14

水に沈んだ「生存伝説」 新田義貞 岐阜・揖斐川町(旧徳山村)/鎌倉末期~南北朝期

 「仁田四郎由定 鳥山神社」。揖斐郡揖斐川町の徳山ダム湖畔、旧徳山村櫨原(はぜはら)地区の望郷広場には、かつて集落があった湖を見下ろすように一つの石碑が立っている。 「『にたんのしろうよしさだ』とは(南北朝期の武将)新田義貞のことで、彼の墓だと伝わる」。村出身の児童文学作家・平方