佐渡金山登録で「妥協の余地」 世界遺産、条件付きで賛成示唆 韓国

AI要約

韓国外務省関係者は、日本政府が「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録を目指していることについて、合意の余地があることを示唆している。

韓国は、佐渡金山での戦時中の強制労働に関する展示や慰霊施設の整備を求めており、委員会での判断が注目されている。

ユネスコの諮問機関は、日本側に対して歴史の記述に関する要望を提示し、今後の協議が続くことが明らかにされた。

 【ソウル時事】日本政府が目指す「佐渡島(さど)の金山」(新潟県佐渡市)の世界文化遺産登録に関し、韓国外務省関係者は17日、「日本と協議中だが妥協の余地がある」と述べた。

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関の勧告に従って韓国の立場が反映されれば、賛成する可能性を示唆した。

 登録の可否は、21日からインドで開かれる世界遺産委員会で判断される。委員国である韓国は、戦時中に佐渡金山で朝鮮半島出身者の「強制労働」があったとして、展示や慰霊施設を整備し「全体の歴史を反映すべきだ」と主張してきた。

 韓国外務省関係者は「日本との協議が続いている」と説明。その上で「基本的立場として、諮問機関の勧告に従い日本側が歴史全体の記述について忠実に履行すれば、妥協する余地がある」と語った。

 ユネスコの諮問機関は6月、佐渡金山に関し「情報照会」を勧告した。世界遺産登録に向け、江戸時代より後の遺構が多い地区の除外など3点を要請。また「追加的勧告」として、鉱業採掘が行われたすべての時期の説明や展示に取り組むよう求めた。