【U―23】OA枠埋まらない? 16年リオ五輪の〝トラウマ〟とタイムリミット

AI要約

パリ五輪でのOA枠利用が危ぶまれている状況について、日本サッカー協会が米国遠征を行うU-23日本代表メンバーを発表した。

OA枠の選手招集が実現しなかった理由や、現在の選手起用の難しさについて山本NDが説明した。

2016年のリオデジャネイロ五輪でOA枠を使用し、失敗した例から学びつつ、今回のオーバーエージ枠の活用について慎重に検討している状況が示されている。

【U―23】OA枠埋まらない? 16年リオ五輪の〝トラウマ〟とタイムリミット

 パリ五輪でのオーバーエージ(OA)枠利用が風前のともしびだ。日本サッカー協会は30日、来月に米国遠征を行うU―23日本代表メンバー25人を発表した。今回の遠征では、パリ五輪に向けて6月7、11日にU―23米国代表と親善試合(7日は非公表)で対戦する。

 今回の活動から本大会で3人まで起用できるOA枠の選手招集を検討したが、実現しなかった。この日の会見で、山本昌邦ナショナルチームダイレクター(ND)は「A代表の選手は移籍の可能性がある選手も多い。移籍先が決まり、交渉に入る。そこはかなり難しい。この選手という確約、五輪に出場できるというところには至っていない。極めて難しい情勢」と厳しい現状を語った。

 五輪出場は所属クラブの許可が必要で、現状ではメドが立っていない。今後、事態が好転する要素は全くないだけに、このままタイムオーバーになる可能性が日々高まり続けている。山本NDは「扉を閉ざしているわけではないので、メンバー登録ギリギリまで努力は続けたい」と強調する一方で、登録期限から「リミットは6月末ぐらい」と口にした。

 2016年リオデジャネイロ五輪ではFW興梠慎三、DF塩谷司、DF藤春広輝を起用したが、1次リーグ敗退に終わり、「OAの失敗例」とされている。同じ過ちを繰り返さないためにも、妥協との印象を与える選考もしづらい状況だ。

 大岩剛監督は「その都度、招集できるコンディションのいい選手で臨みたい」との認識だが、どのタイミグでOA可否を決断するのか。