【西武】史上ワースト〝99敗ペース〟の悲惨な貧打ぶり 6年前の強力打線思うわびしさ

AI要約

西武は厳しいスタートを切り、現在最下位に沈んでいる。

過去に最下位になった年も振り返り、現在の状況と比較する。

打線、投手陣、そして監督のコメントからチームの苦境が浮き彫りになっている。

【西武】史上ワースト〝99敗ペース〟の悲惨な貧打ぶり 6年前の強力打線思うわびしさ

 今季の西武は42試合を終え、13勝29敗(23日時点)で早くも借金16。首位・ソフトバンクには17・5ゲームもの大差をつけられパ・リーグ最下位に沈んでいる。

 シーズンでは44勝99敗(勝率3割8厘)ペースとなり、1971年、西鉄時代の38勝84敗8分け(勝率3割1分1厘=130試合制)を勝率で下回るライオンズ史上ワーストペースとなっている。

 この年は前年に起きた〝黒い霧事件〟の影響で主力4選手が永久追放処分となり、3年目の東尾修(51試合で8勝16敗、防御率3・74)ら若手投手陣が奮闘するも、終わってみれば優勝した阪急に43・5ゲームの大差をつけられ最下位に終わった。

 それから53年後の現ライオンズは極度の貧打に苦しみ、チーム打率2割1分、101得点はいずれもリーグ最下位。頼みの投手陣もチーム防御率3・22、同151失点もリーグ5位と振わない。リリーフ陣の不調が重なり、1点差試合を6勝16敗と大きく負け越していることが状況を深刻にしている。

 松井稼頭央監督(48)は今季2度目の7連敗を喫した22日のロッテ戦後「僅差の試合が非常に多い。終盤のところで1点を勝ち越せていないので、(低迷の原因は)そういうところになってくるのかなと思います」と平沼の適時打後、なお一死満塁を生かせなかった打線の苦境に言及していた。

 この日の先発オーダーは、(1)源田(2)平沼(3)外崎(4)中村剛(5)蛭間(6)佐藤龍(7)金子侑(8)古賀(9)西川。アギラー、コルデロの新外国人コンビがNPBへの適応に苦しみ二軍調整中とあって、迫力のない純国産打線のやりくりが日々続いている。

 思えば松井監督の現役最終年で優勝を飾った2018年は秋山(現広島)、浅村(現楽天)、山川(現ソフトバンク)らを擁する強力打線が他を圧倒。投手力不安を楽々とカバーし、同じ42試合時点では27勝15敗(勝率6割4分3厘)で2位・日本ハムに4ゲーム差の首位に立っていた。

 ところがこの6年で打線の核が次々と抜け、気付けば主軸は誰もいなくなった。つくづく打順はクリーンアップから決まってくることを思い知らされる西武打線の変貌ぶりである。