「アマチュアは芝用と砂用のウェッジを2本バッグに入れるべき!」 クラブフィッターが使い分けを強く勧める理由

AI要約

アプローチやバンカーショットの際には、芝用とバンカー用のウェッジを使い分けることで効果的にショットを打つことができる。

ウェッジのソールの形状やバンス角度によって、芝と砂でのショットに適したウェッジを選ぶことが重要であり、アプローチの精度を向上させることができる。

プロゴルファーは1本のウェッジで芝とバンカーを使い分ける技術があるが、アマチュアゴルファーはウェッジを使い分けることでアプローチの難易度を下げられる。

「アマチュアは芝用と砂用のウェッジを2本バッグに入れるべき!」 クラブフィッターが使い分けを強く勧める理由

 アマチュアゴルファーの多くは、芝からのアプローチとバンカーショットで同じウェッジを使っています。しかし、アプローチやバンカーショットが苦手な人は、芝用とバンカー用でウェッジを使い分けることで、ピンに寄る確率が格段に上がるといいます。大蔵ゴルフスタジオ(東京都世田谷区)のクラブフィッター野倉大南氏が解説します。

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 私たちクラブフィッターからいわせていただくと、芝から打つときは芝用のウェッジ、砂から打つときは砂用のウェッジを使い分けた方が合理的です。

 ウェッジのソール部分の出っ張りをバンスと呼び、ウェッジの性能に大きく影響します。バンス角は一般的に、8度以下をローバンス、12度以上をハイバンスといいます。バンス角が大きいハイバンスウェッジはソールが地面に当たり跳ね返りやすくなり、下が柔らかいバンカーショットなどが容易になります。一方、バンス角が少ないローバンスウェッジは、ソールが地面に当たりにくいため、ピッチショットやアプローチに適しており、球を高く上げやすくなります(入射角によって個人差はあります)。

 プロゴルファーはフェースを開いたり、さまざまな技術を駆使して1本のウェッジで芝とバンカーからのアプローチを打ち分ける選手が少なくありませんが、アマチュアゴルファーは芝と砂でウェッジを使い分けた方がアプローチが断然簡単になります。芝から打つときはソールが跳ねやすいため、ローバンスのウェッジの方が一般的に扱いやすいです。一方、バンカーから打つときは砂が柔らかいため、芝と同じような当たり方をするとヘッドが砂の下に潜りやすくなります。潜らないようにするには、ハイバンスでソールが厚いウェッジを使う方が脱出が簡単になります。

 プロゴルファーはバンカーでも芝の上でも同じウェッジを使用することがほとんどですが、これはフェースを開いたりしてバンス角度を調整する技術を持っているからです。練習量やラウンド回数が少なく、技術が未熟なアマチュアゴルファーは、アプローチの状況に応じてウェッジを使い分けた方が、ピンに寄る確率が格段に上がるでしょう。