「普通なら顔が引きつっても…」森保監督が驚く“192センチDF”高井幸大20歳とは何者か? 川崎で憧れた先輩・谷口彰悟も「どんどんビッグに」

AI要約

高井幸大は20歳で日本代表デビューを果たし、大型ディフェンダーとして活躍。チームメイトからはヘラヘラと表現されるが、堂々としたプレーぶりが注目を集めている。

若手ながらも落ち着いたプレーぶりを見せ、先輩選手からも一目置かれている。身体能力や攻撃センスだけでなく、その落ち着きが高い評価を受けている。

高井の活躍や成長に期待がかかる中、チーム内では主軸としての地位を確立し、将来の日本代表の中心選手として期待されている。

「普通なら顔が引きつっても…」森保監督が驚く“192センチDF”高井幸大20歳とは何者か? 川崎で憧れた先輩・谷口彰悟も「どんどんビッグに」

 20歳の高井幸大(こうた)はニヤリと、笑った。 サッカーW杯アジア最終予選・中国戦。4点をリードして迎えた後半26分、森保一監督は初招集した192cmの大型ディフェンダーを投入した。

 代わるのは同じ川崎フロンターレ下部組織出身の板倉滉(ボルシアMG)、一緒にピッチに投入されたのは同じく先輩の田中碧(リーズ)。Jリーグファンからすればそれだけでも胸があつくなるが、A代表デビュー戦で最終ラインを形成したのが、小学生だった高井が“憧れの選手”として挙げていた谷口彰悟(シントトロイデン)だったことは、新しい時代の幕開けすら感じさせる。

「普通なら顔が引きつってもおかしくないのに」

 森保監督も、平常心を保つ若者に驚いた。

「パリ・オリンピック年代ということはもちろん承知していましたが、非常に落ち着いたプレーでチームの活動にスムーズに入っていました。20歳になったばかりという部分は、あの落ち着きからは感じられないです」

「(9月4日が誕生日で)昨日、一昨日まで19歳だとは思っていなかったです」と冗談めかした森保監督だったが、動じない姿に頼もしさを感じていたからこそ、起用に動いたのだろう。

 高井がプロ契約を結んだのは高校2年だった。早々にトップチームデビューを果たし、通常なら高卒2年目に当たるが、すでにチームでは主軸を担う。昨年にFIFA U-20ワールドカップに出場し、先日のパリ五輪では最年少でU-23日本代表に招集された。そこでの活躍が認められ一気にA代表まで駆け上がった。

 恵まれた体躯や元ストライカーとしての攻撃センスなど秘めるポテンシャルは大きいが、高井の魅力は、その落ち着きにある。

 川崎のチームメイトたちは、高井を表現する上でいつも「ヘラヘラ」という単語を使う。ともに最終ラインを形成する佐々木旭(24歳)はパリ五輪に出場した高井に感心した。

「いつの試合だったか入場するときにヘラヘラしていたので、相変わらずだと思いました。でも、一緒にプレーしているときと同じ高井には思えないくらい堂々としていたし、大舞台に強い」

 同じ下部組織出身で、高井の4つ上の先輩にあたるストライカー山田新(24歳)は、「(パリ五輪では)悔しい思いをしたと思う」と後輩の心情をおもんぱかったかと思いきや、「ヘラヘラしながら帰ってくると思う」と報道陣を笑わせた。