「50―50」へ大谷翔平「チャンスあるんじゃないかな」2度目3盗塁で46個 23連続セーフ成功率92%

AI要約

大谷翔平選手が再び記録更新を果たし、44―46という史上初の数字を達成。50―50の偉業達成に自信を示す。

球団記録に挑む大谷は、パワーとスピードを兼ね備えた選手として米国で注目を集めている。

エンゼルス戦に向けてのモチベーションも高く、古巣にも遠慮なく挑む決意を見せた。

「50―50」へ大谷翔平「チャンスあるんじゃないかな」2度目3盗塁で46個 23連続セーフ成功率92%

◆米大リーグ ダイヤモンドバックス6―11ドジャース(2日、米アリゾナ州フェニックス=チェースフィールド)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が2日(日本時間3日)の敵地・Dバックス戦に「1番・DH」で出場し、自身最多タイの1試合3盗塁を決め“史上初”をさらに更新する「44―46」(本塁打―盗塁)とした。これで「51―54」ペースとなり、前人未到の「50―50」に向け「チャンスはある」と初めて自信を口にした。3日(同4日)からは敵地で古巣のエンゼルス戦。昨季まで6年間慣れ親しんだエンゼルスタジアムでまた新たな伝説を刻む。

 ざわめきが残る敵地で、大谷が再び駆け出した。2点リードの7回1死。右前打で3試合ぶりのマルチ安打とすると、2番・ベッツの2球目に二盗を決めた。その直後、3球目に三盗とわずか2球の間にたたみかけ、日本人歴代2位の46盗塁目。時間にして約32秒の出来事だった。4回の二盗を含め、自身2度目で最多タイの1試合3盗塁で“史上初”を更新する「44―46」とした。

 これでシーズン51本塁打、54盗塁ペース。前人未到の「50―50」が現実的な数字になってきた。今まで個人記録にはほとんど興味を示してこなかったが、「1試合でも多く健康な状態で出られれば、チャンスはあるんじゃないかなと思います」と残り24試合での偉業達成へ意欲を口にした。

 スチールへのこだわりを凝縮した3盗塁だった。この日で驚異の23回連続セーフ。成功率92%(企図50・成功46)は、両リーグ断トツ61盗塁をマークしているデラクルス(レッズ)の82・4%を優にしのぐ。「多くの企画で失敗が多くて成功が多いよりも、それなりの企画数で高い成功率の方がいい。アウトになる確率が低い中で進塁できれば理想」という信念を体現している。二盗成功率は92・7%(41企図・38成功)、三盗は88・9%(9企図・8成功)。三盗では唯一の失敗はけん制アウトで、送球で刺されたものは一度もない。

 米国の野球ファンが重視するパワー(本塁打)とスピード(盗塁)を兼ね備えた選手として、大谷の数字は現地で相当な注目を集めている。球場では、ド軍番記者勢が自身のXで盗塁の度に数字の“ポスト合戦”を繰り広げ、米紙「USAトゥデー」の敏腕記者・ナイチンゲール氏は4回の盗塁時に「大谷は『44―44』クラブの創立会員になる」と投稿。昨年9月の右肘手術で投手はできなくても、唯一無二の存在であり続けている。

 3日(同4日)からは公式戦では初めて敵地でエンゼルス戦に臨む。3月のオープン戦で凱旋した際は特別映像などで歓迎を受けた。「今まで一番多くの時間を過ごした球場。自分にとっては特別ですし、一生懸命頑張りたい」。昨季まで6年間在籍した古巣にも遠慮はしない。まずは王手をかけた「45―45」へ。アナハイムでも“青い大谷”が打って、走る。(中村 晃大)