独走V目前のソフトバンク CSで最も警戒すべき相手は? 今後のキーマンは? 池田親興氏が9月の戦いを語る【#評論家の視点】

AI要約

ソフトバンクが優勝に向けて着実に進んでいるが、最終局面に入り重要なポイントが現れる。

チームの疲労やパフォーマンスの変化、個人タイトルの選手などが優勝に向けて影響を及ぼす可能性がある。

クライマックスシリーズや短期決戦を見据え、起用法や戦術の柔軟性が今後の戦いで鍵を握る。

独走V目前のソフトバンク  CSで最も警戒すべき相手は?  今後のキーマンは?  池田親興氏が9月の戦いを語る【#評論家の視点】

【#評論家の視点/池田親興氏】

 9月に入りました。ソフトバンクは優勝へのマジックナンバーを「15」にまで減らし、4年ぶりのリーグVに着々と近づいています。2位日本ハムに11ゲーム差をつけての独走でレギュラーシーズンの大詰めを迎える中、阪神、ダイエーで投手として活躍した西日本スポーツ評論家の池田親興氏に、この先の戦いで重要になるポイントやホークスのキーマンなどについて語ってもらいました。(記録は1日現在)

 前半戦から独走態勢に入り、6月には2位に10ゲーム前後の大差をつけた今季も、9月が総仕上げとなる。混戦と比べ「絶対に負けられない」という局面が減り、気持ちの面で難しさもあったと思うが、優勝マジックが1桁になると変わる。4年ぶりのゴールに突き進んでくれるだろう。

 ただ、8月下旬からの4カードは4勝6敗とややもたついた。勝てる試合を落とした印象があった。これだけ強いチームでも多少の波は必ずあるし、少し負けるといろいろ言われるものだが、ここからはクライマックスシリーズ(CS)も見据える必要がある。

 このもたつきの原因を挙げれば、やはり疲れになるだろう。先発の軸となってきた有原は8月の5試合で計22失点。先発1年目で頑張ってきた大津も8月中旬から2軍再調整となった。打線ではリーグ唯一の3割打者である近藤が振るわず、8月31日、9月1日のロッテ戦で活躍したものの、打率をかなり下げた。

 9月は投打ともに状態をじわじわ上げるいい機会でもある。その点ではリーグ優勝の「Xデー」の時期も鍵を握るだろう。優勝が決まれば、先発の登板間隔を含めて、いろんなことを考慮できる。10月の短期決戦へ向けて、疲労軽減を重視した起用もできる。

 ソフトバンクには個人タイトルが懸かる選手も多いが、有原とモイネロは既にシーズンの規定投球回に達しており、イニングや球数などを考慮しやすい。打線では近藤、山川も規定打席に到達している。優勝決定後は起用法により柔軟性を持たせられるだろう。