井上尚弥、大幅な体重増が予想されるドヘニーへ「自分相手に10キロ以上戻したらボクシングできない」と警告

AI要約

プロボクシングのダブル世界タイトルマッチ前日計量が行われ、井上尚弥とTJ・ドヘニーがパスしたことが報告された。

井上は究極の肉体を披露し、フィジカルトレーニングの成果を示した。また、今回の試合で精力的な体作りをしていると語った。

井上は勝利すれば日本記録を塗り替える可能性があり、高いモチベーションを持って試合に臨むことを明かした。

井上尚弥、大幅な体重増が予想されるドヘニーへ「自分相手に10キロ以上戻したらボクシングできない」と警告

プロボクシングのダブル世界タイトルマッチ(3日、東京・有明アリーナ)の前日計量が2日、横浜ベイシェラトンホテル&タワーズで行われた。メインイベントで4団体世界スーパーバンタム級タイトルマッチに臨む統一王者の井上尚弥(31)=大橋=はリミットの55・3キロ、挑戦者の元IBF世界同級王者で現WBO2位のTJ・ドヘニー(37)=アイルランド=は55・1キロでパスした。

井上が究極の肉体を披露した。体重計に乗る直前にTシャツを脱ぐと、余分な脂肪が一切ない筋肉美があらわに。前日計量を一発クリアするとマッスルポーズを決めた。

「体の仕上げ方もかなりうまくきている。自分の感覚ですけど、筋肉量の作り方だったり、プラスそれに対してスピードも落とさずっていうところも意識しながら」

昨年1月にスーパーバンタム級転級を表明し、今回で同級4戦目。体がよりこの階級にフィットしてきた実感がある。さらに「数年後にフェザー級を見据えるのであれば、やっぱりまだまだやらなきゃいけないことっていうのはあると思う」とフィジカルトレーニングの量を増やすなど、もう一つ上の階級も見据えた体作りをしてきた。

写真撮影を終えるとドヘニーと初のフェースオフ。昨年10月の日本での試合時は、当日体重67・5キロとスーパーウエルター級相当まで増量したフィジカル自慢のドヘニーについては「だいぶ水を抜いたなって感じでしたね。やっぱりだからこそ10キロぐらい戻るようなリカバリーがあると思うんで。ただ、自分相手に10キロ以上戻したらボクシングできないというところを見せていきたい。この階級制のあるボクシングっていうものは、体重があればいいだけではないので。明日はボクシングを見せていきたいなと思っています」とスピードの差を見せることを示唆した。

5月に34年ぶりの東京ドーム興行で、元世界2階級制覇王者のルイス・ネリ(メキシコ)の挑戦を受けた。4万3000人の大観衆が見守る中で1回にプロアマ通じて初めてのダウンを喫した。しかし、計3度のダウンを奪い返して6回TKO勝ち。歴史的な興行を終えても「試合をやる楽しみ、喜びが一番」と高いモチベーションを保ってきた。

勝てば世界戦通算23勝目で、22勝で並んでいる元世界4階級制覇王者の井岡一翔(35)=志成=を初めて上回り、日本記録で単独1位となる。KO勝利ならば9戦連続で、自身の持つ日本選手の世界戦連続KO勝利記録を更新する。