「ドジャースよりヤンキースが上」米記者がズバリ…大谷翔平の世界一は可能か? じつは厳しい米現地のドジャース評「フィリーズにいる“怪物”」

AI要約

MLBのレギュラーシーズンも終盤に突入し、大谷翔平の所属するドジャースのポストシーズン進出が注目されている。

ドジャースはワールドシリーズ制覇の高い期待を受けているものの、ナ・リーグ内での競争は激しく、厳しい戦いが予想される。

特にフィリーズとの対戦では苦戦が予想され、ベテラン選手ハーパーの存在も脅威となる可能性がある。

「ドジャースよりヤンキースが上」米記者がズバリ…大谷翔平の世界一は可能か? じつは厳しい米現地のドジャース評「フィリーズにいる“怪物”」

 MLBのレギュラーシーズンも終盤に突入している。日本人メジャーの中ではドジャース大谷翔平のタイトル争いとともにポストシーズンの行方も気になる時期。ワールドシリーズ制覇を目指すべくドジャースに移籍した大谷にとっては、ここからが大事な勝負となる。

 そこで、30年以上にわたってMLBを取材しニューヨーク・タイムズ紙などに寄稿しているベテラン野球記者スコット・ミラー氏に、大谷とドジャースを中心にポストシーズンの展望などについて語ってもらった。

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 ドジャースがワールドシリーズを制覇する可能性については、米メディアやスポーツブックで高確率となっている。米FOXスポーツが8月7日付で掲載したワールドシリーズ制覇のオッズは、ドジャースを1位にランク付け。米野球データサイト「ファングラフス」は8月29日付では、ドジャースがヤンキースとほぼ同じ確率で世界一達成の可能性が最も高いチームと予想されている

 だがミラー氏はこう語る。

「ドジャースの下馬評は高いが、実際にはそう簡単ではないと思う。まずナ・リーグを勝ち抜きワールドシリーズにまでたどり着けるのかと考えると、道のりは険しい」

 ナ・リーグでは現在、フィリーズ、ブルワーズ、ドジャースが各地区の首位に立ち、ドジャースの所属する西地区はパドレスとダイヤモンドバックスがわずかなゲーム差で後を追っている。今後も接戦が続くだろうし、もしドジャースがポストシーズンに進出したとしても、対戦相手がどこになるかは、まだまったく見えない状況にある。

「例えばポストシーズンでフィリーズと当たったら、かなり苦戦するのではないだろうか。今季レギュラーシーズン中の対戦を見ても、ドジャースは分が悪かった」

 7月9日からフィラデルフィアで行われた3連戦でドジャースは全敗、8月5日からドジャースタジアムで行われた3連戦では1勝2敗と苦戦した。ムーキー・ベッツやマックス・マンシーら複数の主力がケガで欠場し苦しい時期の対戦だったが、フィリーズもドジャースと対戦する直前は調子を落としていた時期で、8月の3連戦に入る直前は2勝8敗と絶不調。それでもドジャースとのマッチアップでは強さを発揮した。

「フィリーズはブライス・ハーパーのチーム。投手陣もいいが、打線には勝負強い打者がそろい、中でもハーパーは“ここぞ”という場面で試合を決める一打を放ち、カリスマ性を高めてきた。キャリアを通して得点圏打率は3割近くを打っているが、今季はそれがさらにアップし、3割5分近くになっている」