海外&日本で戦う生源寺龍憲が“アジア重視”を貫く理由 「レベルが上がる気がしている」

AI要約

生源寺龍憲がアジアンツアーで好成績を収め、来季のシード権を狙う姿を見せる。

国内ツアーとアジアンツアーを両立しながら、今後の試合に向けて意気込みを語る。

自身の成績向上と初優勝を目指し、挑戦の姿勢を示す。

海外&日本で戦う生源寺龍憲が“アジア重視”を貫く理由 「レベルが上がる気がしている」

<Sansan KBCオーガスタ 事前情報◇20日◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡県)◇7274ヤード・パー72>

1973年から続く歴史ある大会が、今年も芥屋で開催される。火曜日は最高気温37度と酷暑のなか選手たちは練習に励んだが、そのなかには11日までイングランドで行われたアジアンツアー「インターナショナルシリーズ・イングランド」で戦っていた生源寺龍憲の姿もあった。

同大会をトータル4アンダー・30位タイと日本勢トップで終えている。今季はこれまで同ツアーに7試合出場し予選通過が4回。3月の「インターナショナルシリーズ・マカオ」では最終日に「63」をマークし、最高位は「サウジオープン」の17位タイと結果も積み上げている。

後半戦の出場権がかかるリランキングでも11位に入り、今年はあと7試合に出場できる予定となった。アジアンツアーの「シードを獲りたい」という思いも胸に挑んでいる。そのためにも国内ツアーでは「前半戦で、シードを確定させて気兼ねなく向こうに行きたいと思っていた」。実際、賞金ランキング19位に位置し、来季日本でのシード権はほぼ手中におさめている。「そこはクリアできたのかな」と安堵する表情も見せる。

国内ツアーは後半戦にさしかかっている。残りの期間で目標としていることは「ZOZOに出たいのと、JT(国内ツアー最終戦)まで行くこと」。ただ、「アジアの試合ともかぶっているので、そのときはアジアを優先するかなって感じです。遠くても向こうに行きたいと思っています」と軸足は海外に置くつもりだ。同ツアーのポイントランキングでは現在55位。65位以内に与えられる来季のシード権に向け、着々と近づいている。

同ツアーで戦うことを優先とする理由については、「いろんな刺激」を得られることだと話す。「日本ツアーでは知っている選手が多いことやベントグリーンといえば一辺倒だし。(海外のように)芝が違ったりするのは滅多にないので、ゴルフのレベルが上がる気がしています」。変わらない環境よりも、揉まれることで、レベルを上げて行きたいという気持ちからだ。

国内下部のABEMAツアーで昨年2勝を挙げ、同ツアーの賞金ランキング1位を獲得しているが、レギュラーツアーでは未勝利。もちろん今年は初優勝を遂げることも大きな目標となる。後半戦で、かつアジアンツアーと両立させる状況だからこそ1つ1つの試合が以前よりも重要になってくる。そのなか自身2度目となる今大会でも狙うは優勝カップを手にすること。「去年よりはラフが少し短くて、でもグリーンは去年より仕上がってるんじゃないかなと思います」。練習ラウンドではしっかりコースの確認を行なった。

その昨年はトータル10アンダー・16位タイで終えている。「ショットはまあまあいい感じです。体の状態も悪くないので、それなりにゴルフができるのかなって。ただ、コーライグリーンでイレギュラーなこともある。アプローチしないぐらいショットをつけていきたい」。「グリーンを外さないこと。正直チャンスを獲れるホールは8個ぐらいかな…。限られているのでパー狙いでバーディが獲れたらいいかな」とキーポイントを挙げる。

勝ち方にもしっかりこだわりを持っている。「たまたまではなくて、しっかり自分のなかで納得して勝ちたい」。結果と内容、ともにうなずけるゴルフを目指していく。「運が良かったから勝っていたでは続かないと思う。そのためにも課題を1個ずつクリアしていきたい」。海外で戦ってからさらに自身の弱いところや強いところもわかってきている。だからこそ、会心の初優勝を真夏の福岡で勝ち取りたい。(文・高木彩音)