ファンを増やし続ける「VWゴルフGTI」 初代から新型まで歴代モデルずらり

AI要約

フォルクスワーゲン・ゴルフGTIはカルトカーの1台であり、その魅力や歴史を紹介している。

GTIはクラスレスな存在であり、高い性能と品質を持っていることが特徴。

1976年の初代GTIから最新の8代目まで、GTIは常にファンを魅了し続けている。

ファンを増やし続ける「VWゴルフGTI」 初代から新型まで歴代モデルずらり

カルトカーなるクルマがあるとしたら、1台はまちがいなくフォルクスワーゲン・ゴルフGTIだろう。初代は1976年にドイツで発売され、現在は第8世代。その間、ファンを増やし続けてきた。

私にとっても例外ではない。GTIにはさまざまな機会を通じて接してきた。いいクルマだなあ、というのが常に思うこと。

1976年に発売されたとき日本の自動車専門誌でも話題になった初代GTIは正規輸入されていなかったので、乗れたのは後年になってだが、続く2代目から現在の8代目までは、発売されるとすぐ乗り、都度「楽しい、よく出来ている、すごい」と感心させられた。

メーカーのフォルクスワーゲン(VW)は、GTIがカルトカーになった理由として「コンパクトなゴルフと基本的に同じ車体でありながら、アウトバーンではポルシェと競り合う性能をもち、学生が乗っても金持ちが乗ってもおかしくないクラスレスの存在」であることを挙げている。

2024年夏に、私は二度にわたってゴルフGTIに接する機会があった。ひとつは6月にドイツ・オスナブリュック(ブレーメンとドルトムントの中間)での「ゴルフの50周年」記念イベント。GTIのベースになったゴルフの登場は1974年なのだ。

オスナブリュックは、ゴルフやビートルのカブリオレを手がけていたカルマンという会社が工場に使っていた場所で、同社が倒産したあと、フォルクスワーゲン(VW)が買収して、自社製品の組み立てを行っている。ゴルフにゆかりのある場所だ。

私が訪れたイベントは、歴代のスポーツゴルフの歴史を見せるというもの。GTIをはじめ、4輪駆動のR、それにモータースポーツ関連の歴史的車両がずらりと並べられた。レースを中心としたドライビングゲーム「グランツーリスモ」のためにデザインされたコンセプトモデルまで含まれていた。

そのときは、フォルクスワーゲン・クラシックという歴史的なモデルを動態保存する部門が、初代GTIと、日本でいま若いひとを中心に人気が高い2代目GTI(1984年発表)を一般公道でドライブするチャンスまで与えてくれた。

どちらも、いまのドイツの路上で、最新型の車両と伍(ご)して走れるだけの性能をもっていたのに、あらためて感心。ハンドルだけはパワーアシストがないので重いけれど、操舵(そうだ)するタイミングさえおぼえれば、カーブを曲がるときは軽快な身のこなしで、軽量ボディだから加速もよく、剛性感が高く、室内の作りの質感も十分。いまも乗るひとが多い理由がよく理解できた。