【3試合無得点、勝ち切れないガンバの現在地(1)】「ゴールという結果が出なかったのは自分の責任が大きい」と主将は反省。宇佐美貴史依存の攻撃をどう改善していく?

AI要約

前半は激しい攻防が続き、宇佐美貴史がゴールを狙う場面もあったが得点ならず。

後半に入り、柏が体力的に有利となり、ガンバは力尽きてスコアレスドローで試合終了。

ガンバ大阪は得点力不足を改善すべく、チャンス創出に注力している。

【3試合無得点、勝ち切れないガンバの現在地(1)】「ゴールという結果が出なかったのは自分の責任が大きい」と主将は反省。宇佐美貴史依存の攻撃をどう改善していく?

 8月7日のJ1再開から2試合が終了し、首位・町田ゼルビア、2位・鹿島アントラーズも足踏み状態を強いられている。上位陣で好調なのは4連勝のサンフレッチェ広島。一気に3位まで順位を上げてきて、町田を捉えそうな勢いも感じさせている。

 そんな中、中断前時点で町田と5差の2位につけていたガンバ大阪だが、7日のFC東京戦をスコアレスドローと勝ち切れなかった。その試合はキャプテン・宇佐美貴史が出場停止で、その影響も大きかったと見る向きもあった。

 だからこそ、エースが復帰した11日のアウェー・柏レイソル戦は是が非でも白星がほしかった。

 背番号7自身も立ち上がりから気迫を示し、開始6分には鈴木徳真のスルーパスに鋭く反応。左サイドから持ち込んで強烈シュートを放った。これは間違いなくネットを揺らすと思われたが、まさかのクロスバー直撃。ボールが落ちた位置もラインギリギリで、映像確認によって無得点と判断されたが、本当に入っていてもおかしくなかった。

「あれは決め切らないといけないシーンだった。結果として入らなかっただけです」と本人も悔しさいっぱいだった。

 それでも彼は気を取り直して貪欲にゴールに向かっていく。ガンバは幅を使いながら中を攻略。36分には左サイドを上がった黒川圭介の折り返しを宇佐美がフィニッシュに持ち込むが、これも相手守護神・松本健太に弾かれる。結局、前半は0-0で折り返すことになった。

 後半になると、7日の浦和レッズ戦が雷雨中止になった柏の方が体力的に余裕があったため、徐々にギアをアップ。ガンバはウェルトンや坂本一彩ら持てるカードを次々と投入して攻撃の活性化を図るが、なかなかゴールには至らない。

「途中から入ってきて試合を決めきれる選手が今日は少なかった。明らかにパワーダウンしちゃった感は否めない」と守備の要・中谷進之介も苦渋の表情を浮かべていたが、勝ち点1を死守するだけで精一杯という形になってしまった。

 これで2試合続けてスコアレスドロー。しかも3戦無得点というモヤモヤ感が色濃く残る状況だ。

「得点力の改善を明日今日でやっていくのは難しい。監督である自分自身はチャンスを作るのが仕事。今までシュートを打った監督は見たことがない。シュートの形作りを自分の仕事としてしっかりやっていきたいと思ってます」とダニエル・ポヤトス監督はチャンスの数を増やすことに注力していく構えだ。中断期間もそこに取り組んだ模様だが、成果は出ていると宇佐美は感じているという。

「ここ2試合は本当にフィニッシュの質だと思います。そこの流れまでは東京戦もよかったし、今回も何シーンかありましたし、そこを決めきれていればもっと違う流れになってる。最初に僕自身が決めきれていれば、だいぶゲームも変わった。点を取れていないのは前で出ている選手、特に自分の責任が大きいと思います」とキャプテンは反省の弁を口にするしかなかった。