【陸上】北口榛花、コーチと決裂の危機乗り越え金メダル 観客席から抱き寄せ祝福「完璧」

AI要約

陸上女子やり投げの北口榛花が悲願の金メダルを獲得

コーチとの協力や努力が実を結び、新たな歴史を切り開く

過去の困難を乗り越えて、最高のパフォーマンスを披露

<パリオリンピック(五輪):陸上>◇10日(日本時間11日)◇女子やり投げ決勝◇フランス競技場

 陸上女子やり投げの北口榛花(26=JAL)が悲願の金メダルを獲得した。

 1投目で今季自己ベストの65メートル80で首位に立ち、そのまま逃げ切った。日本の陸上女子では、史上初のマラソン以外の金メダル。男女の全種目を通じ、5大会ぶり8人目の金メダリストとなった。昨夏の世界選手権に続き、2年連続での世界一。身長179センチのスロワーは、自分の体と向き合いながら新たな歴史を切り開いた。

 女子やり投げで北口と二人三脚で歩んできたチェコ人のセケラク・コーチは、観客席から北口を抱き寄せて祝福。「ハルカが世界で一番。完璧だった」と絶賛した。19年からタッグを結成。昨年世界選手権は金メダルに導くもパリ五輪前には決裂の危機があった。筋力強化中心で、半日の休みが週に1度しかない練習日程を組んだが、北口の柔軟性が失われ、疲労はたまる一方。5月には北口から「このままでは戦えない」と訴えられ、練習メニューを修正。練習の負荷を修正して休みも増やした。もともと意識してきた基本姿勢を取り戻す作業を最優先し、今大会の金メダルにつなげた。