榛花スマイル いくつもの試練越えパリで輝く 女子やり投げ「金」

AI要約

旭川出身の北口榛花がパリ五輪の陸上女子やり投げで金メダルを獲得し、笑顔を忘れずに楽しむことを信念として大切にしていることが紹介されている。

日本国内での苦しい時期から乗り越え、世界の舞台で勝利を掴み取ることができた北口の姿が描かれている。

周囲からも笑顔を絶やさない北口の人柄や高校時代のエピソードが紹介されており、彼女の魅力が伝えられている。

榛花スマイル いくつもの試練越えパリで輝く 女子やり投げ「金」

 パリ五輪の陸上女子やり投げで金メダルを手にした旭川出身の北口榛花(26)はパリの地で、大切にしている信念を貫いた。「この瞬間を、笑顔を忘れずに楽しむこと」。日本国内の大会でも勝つことができず、悔し涙を流した日々を乗り越え、世界の大舞台でトレードマークの笑顔を輝かせた。

 8万人の観客で埋まったフランス競技場。金メダルが決まった後の最終6投目を終えると、感無量の表情で涙があふれた。コーチのダビド・セケラク氏(49)や応援に駆け付けた両親らと抱き合い喜びを爆発させ、ウイニングランでは日の丸をはためかせながら大歓声を浴び、満開の笑顔を見せた。

 「緊張している時こそ、笑顔だよ」

 北口が旭川東高3年時、陸上投てき種目の全道大会で緊張していた同級生の長谷川桃子さん(27)=歯科医師、札幌在住=に掛けた言葉だ。

 ガチガチに緊張していた長谷川さんは、北口の言葉とその笑顔にリラックスし、全国大会に出場できたと言う。「榛花はお母さんから笑顔でいることの大切さを聞いていた。その姿は今も変わっていない」と笑う。

 道教大付属旭川中で北口と親しかった元宝塚歌劇団トップ娘役の潤花さん(26)の記憶にある北口も笑顔だ。姿が見えなくても、廊下から大きな笑い声が聞こえてくることもしばしば。潤花さんは「テレビで見る『キタハル』はあの日と同じ。自慢の同級生です」

 北口は笑顔を絶やさない理由をこう語る。「自分が競技を楽しめなければ、見ている人も楽しくないし、スポーツ選手として憧れの存在にはなれない。自分が楽しむために、笑顔は大切なポイント」と言う。