「私は強い女よ!」”性別問題”金メダルのヘリフ「女性として生まれ、女性として生き、女性として戦ってきた、いじめをやめて」試合後に強い訴え

AI要約

性別問題に巻き込まれながらも、パリ五輪ボクシング女子66キロ級で金メダルを獲得したアルジェリアのイマネ・ヘリフが強く訴える

ヘリフは自らを強い女性として位置付け、いじめをやめるよう訴えており、資格や性別への疑義を克服しての快挙

国内外から祝福されるヘリフについて、IOCも女性として大会に参加してきたと認定

「私は強い女よ!」”性別問題”金メダルのヘリフ「女性として生まれ、女性として生き、女性として戦ってきた、いじめをやめて」試合後に強い訴え

 急きょ浮上した性別問題の渦中に巻き込まれながらも9日に行われたパリ五輪ボクシング女子66キロ級決勝で勝ち、金メダルを獲得したイマネ・ヘリフ(アルジェリア)が試合後、「私は強い女よ」「いじめをやめてほしい」などと強く訴えたことを10日までに複数の海外メディアが報じた。

 フランス日刊紙「ル・パリジャン」(電子版)は「『私は強い女よ』、アルジェリア人ボクサーのイマネ・ヘリフが金メダル獲得」などの見出しで報道。試合後にヘリフが「この喜びと誇りは言葉では言い表せません。世界中が私を敵視していたけれど、それでも私は金メダルを獲得した。私は強い女性です」と話したことを伝えた。

 英紙「デイリー・メール」は試合後の記者会見の様子を詳報。ヘリフが「私には十分な資格があります。私は他の女性と同じ女性です。女性として生まれ、女性として生き、女性として戦ってきた。いじめをやめてほしい。今後、同じような攻撃がないことを願っている」と訴えたことを紹介した。

 米国のAP通信は金メダルを手にしたへリフが「8年間、これが私の夢でした。私たちはアスリートとしてパフォーマンスをするためにオリンピックに参加している。今後、同じような攻撃が起きないことを願っている」と切実に語ったという。

 地元のアルジェリア紙「エル・カバル」(電子版)は、試合直後にアルジェリアのテブン大統領がヘリフに生電話し、自らの言葉で祝意を伝えたことも報じた。

 ヘリフを巡っては過去にIBAが昨年の世界選手権で性別適格検査で不合格とした経緯があり、今大会2回戦で対戦し、開始46秒で棄権した相手のイタリア人選手の陣営がヘリフの女性とする性別への疑義を主張。同国のメローニ首相も「公平ではなかった」とコメントする事態に発展していた。その後、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が3日の会見で「(ヘリフは)女性として生まれ育ち、パスポートも女性と記されている。何年も女性として大会に参加してきた」と疑念を打ち消した、と報じられていた。(写真はAP)