五輪=性別適格騒動のヘリフがボクシングで金、「私は女性」

AI要約

アルジェリアのイマネ・ヘリフ選手が性別適格問題を抱えながらも、パリ五輪ボクシング女子66キロ級で金メダルを獲得した。

性別適格性検査にクリアできず失格となったヘリフが、IOCの認可で競技に参加し、決勝で勝利を収めた。

ヘリフは自身の成功を讃えながら、女性としてのアイデンティティについて語り、女性選手としての歴史的な金メダルを勝ち取った。

五輪=性別適格騒動のヘリフがボクシングで金、「私は女性」

[パリ 9日 ロイター] - パリ五輪は9日、ボクシング女子66キロ級の決勝を行い、性別適格騒動の渦中にあるアルジェリアのイマネ・ヘリフが金メダルを獲得した。

25歳のヘリフは昨年の世界選手権で性別適格性検査をクリアせず、男性のXY性染色体を持つ選手の女子競技出場を禁じる国際ボクシング協会(IBA)の規定違反で失格となっていたことで注目を浴びた。

パリ五輪では、IBAがガバナンス問題でボクシング統括団体としての地位を剥奪され、競技を統括する国際オリンピック委員会(IOC)が16年と21年五輪のルールに則ってヘリフの出場を認めたことで交流サイト(SNS)などで大きな議論を呼んでいる。

ヘリフは決勝で楊柳(中国)を5─0の判定で下し、アルジェリア女性選手として初のボクシング金メダルを獲得した。男子を含めると、アルジェリア勢では1996年アトランタ五輪のホシネ・ソルタニ以来。

ヘリフは「この金メダルは私への激しい攻撃に対する最高の答え」とコメント。記者会見で「私も他の女性と同じように女性。私は女性として生まれ、女性として生きてきたが、成功を邪魔する敵がいて、そういう人たちは私の成功を受け入れることができない」と自身の性について語った。

性別適格を巡っては、女子57キロ級の林郁婷(台湾)も同様の背景で渦中の人物となっており、同選手も10日の決勝まで勝ち進んでいる。