レスリング・桜井つぐみ 金メダル王手!準決勝でリオ金討ち 日本女子パリ出場4階級連続メダル確定

AI要約

桜井つぐみが女子57キロ級レスリングの準決勝で米国の選手を破り、金メダル獲得に王手をかけた。

父との約束を果たすため、桜井は隙を与えずに強敵を相手に勝利を収めた。

同じクラブで育ち、男子代表とともに金メダルを目指す桜井の活躍で、日本女子勢のメダル獲得が確定した。

レスリング・桜井つぐみ 金メダル王手!準決勝でリオ金討ち 日本女子パリ出場4階級連続メダル確定

 ◇パリ五輪第14日 レスリング(2024年8月8日 シャンドマルス・アリーナ)

 女子57キロ級の桜井つぐみ(22=育英大)が8日、準決勝で16年リオ五輪53キロ級金メダリストのヘレンルイーズ・マルーリス(米国)を10―4で下し、金メダル獲得に王手をかけた。メダル獲得を確定させた22歳世界女王が目指すは唯一つ。9日に行われる決勝でも、圧倒的な力を見せつける。決勝は9日深夜に行われる予定。

 過去2戦、失点のなかった相手にいきなり2ポイント先行を許す展開。しかし、焦らずに隙を突いた桜井が逆転の4ポイントを奪い第1ピリオドを終えた。第2ピリオドに入りギアチェンジ。背後を奪い、ローリングと連続得点で突き放した。

 選手としても活躍した父・優史さんが開設した高知クラブで競技を始め、父娘で目指してきた五輪の金メダルにあと1勝に迫った。

 相手は同級21年東京銅メダリストで、リオの53キロ級金メダリスト。難敵を相手にも隙を与えず、自身の信じるレスリングを貫き勝利をつかんだ。

 初五輪の初戦。序盤は相手の動きを見極めながらの闘いとなったが、巧みに相手の攻撃を封じ、タックルから得点。前半を3―1で折り返すと、第2ピリオドにも3ポイントを重ね初五輪1勝を挙げた。続く準々決勝も隙を与えぬフォール勝ちを収めていた。

 57キロ級は五輪3連覇を目指していた金城梨紗子(旧姓・川井)が君臨する階級だったが、昨年6月の全日本選抜選手権では準決勝で直接対決し、テクニカルスペリオリティー勝ちで圧倒。名実共に世代交代を果たし、パリへの切符を勝ち取った桜井。父と誓った、そして同じクラブで育った男子65キロ級フリースタイル代表の清岡幸太郎と約束した金メダル獲得まであと1勝。桜井の準決勝の勝利で、日本女子勢の出場4階級連続メダルが確定した。ここまで尾崎と須崎が銅メダル獲得、藤波も決勝進出で銀メダル以上を確定させている。

 ◇桜井 つぐみ(さくらい・つぐみ)2001年(平13)9月3日生まれ、高知県出身の22歳。高知南高、育英大を経て、今年4月から育英大助手。父が開設した高知クラブで3歳から競技を開始。中学校時代は全国中学校大会を3連覇。大学1年だった20年の全日本選手権を初めて制すと、世界選手権では21年は非五輪階級の55キロ級を、22、23年は57キロ級を制して3連覇を達成した。家族は父・優史氏、母・美佳さんと妹2人。