パリ五輪出場の北朝鮮選手にサムスン製スマホ提供 制裁違反の可能性

AI要約

北朝鮮選手がパリ五輪でサムスンのスマートフォンを受け取り、国連制裁違反の指摘が出ている。

IOCは過去の冬季五輪では条件付きで提供したが、今回は条件なしに提供された可能性がある。

北朝鮮選手に対するサムスンのスマホ提供が制裁違反かどうかについて、IOCは明確な回答をしていない。

パリ五輪出場の北朝鮮選手にサムスン製スマホ提供 制裁違反の可能性

【ソウル聯合ニュース】パリ五輪に出場している北朝鮮選手が五輪スポンサーである韓国・サムスン電子のスマートフォンの提供を受けたことについて、国連安全保障理事会決議違反との指摘が出ている。国際オリンピック委員会(IOC)は今大会に出場した選手全員にサムスンの折り畳み式スマホ「ギャラクシーZフリップ6」を提供している。

 米政府系のラジオ自由アジア(RFA)によると、北朝鮮の国内オリンピック委員会(NOC)は選手村にあるサムスン体験館でスマホを受け取った。問題はスマホを含む電子機器は軍事用に転用できる製品であり、国連安保理制裁決議によって北朝鮮に対する直接・間接的な供給・販売・移転が禁止されている。

 2018年の平昌冬季五輪の際は大会組織委員会が制裁違反を懸念し北朝鮮選手にはサムスンのスマホを帰国前に返却する条件で提供するとしたが、北朝鮮が受け取りを拒否していた。今回は条件なしで北朝鮮選手にサムスンのスマホが提供されたとみられる。

 IOCはRFAに対し、「北朝鮮はスマホを(帰国前に)返却する義務がない」と明らかにした。北朝鮮選手へのスマホ提供は制裁違反ではないかとの質疑にはまだ回答していないという。