実力よりも適性 アルバレスがハーランドの牙城を崩せなかった理由

AI要約

フリアン・アルバレスのアトレティコ・マドリード移籍が近づいている。移籍金は最大9000万ユーロと報じられ、シティは2000万ユーロで獲得した選手を大儲けで売ることになる可能性が高い。

アルバレスはシティで素晴らしいパフォーマンスを見せており、異なるポジションでも活躍している。昨季は全コンペティションで3481分に出場し、出場機会に恵まれていた。

ビッグマッチで起用されないのはCFやトップ下で適正のある選手がいることが理由だが、アルバレスはアトレティコで輝ける可能性が高く、グリーズマンのような役割が期待されるだろう。

実力よりも適性 アルバレスがハーランドの牙城を崩せなかった理由

フリアン・アルバレスのアトレティコ・マドリード移籍が近づいている。移籍市場に精通するファブリツィオ・ロマーノ氏によると、すでに両者は合意しており、最大9000万ユーロの移籍金が発生するという。シティはアルゼンチン代表FWを2000万ユーロほどで獲得しており、このディールが成立すれば大儲けということになる。

シティに加わって以降のアルバレスは素晴らしいパフォーマンスを披露してきた。CFだけでなく、昨季は攻撃的な中盤のポジションでも起用され、新境地を開いた。

その甲斐もあってか昨季は全コンペティションを通して3481分に出場。ビッグマッチで起用されないことを本人は嘆いていたが、出場機会は十二分に与えられていた。

ビッグマッチで起用されないのはアルバレスがプレイするポジションで自身よりも適性のある選手がいるからだ。CFではアーリング・ハーランド、トップ下ではケビン・デ・ブライネとフィル・フォーデンがいる。

何かと批判の集まるハーランドだが、2季連続での得点王は流石の一言。3季連続の可能性だってある。

ハーランドとアルバレスの明確な違いはそのサイズだろう。170cmのアルバレスに対し、ハーランドは190cm越え。嫌でも相手CBはこのノルウェー人ストライカーをマークしなくてはならず、ペナルティエリア内では押し込まれてしまう。シティはこれをうまく利用する。ハーフスペースの達人であるフォーデンはハーランドが作り出したスペースを見つけ出し、そこから好機を作り出すのだ。

ハーランドはビルドアップの出口にもなれる。前線でロングボールを収めればシティは一気に前進でき、ハイプレスへのカウンターとなる。これはハーランド加入前にはなかったシティの武器である。セットプレイでターゲットマンになれるのは、言うまでもない。

アルバレスが上記の仕事をこなすことは可能だが、小柄な選手に任せる仕事ではない。

複数のポジションで起用可能なユーティリティ性やセットプレイのキッカーを任されるキック精度などアルバレスがハーランドよりも優れている点はいくつもあるが、今のシティのCFでいえばハーランドが適任なのは明白であり、移籍先であるアトレティコでアントワーヌ・グリーズマンの役割を任せられる方がアルバレスは輝ける。1トップ2シャドウのシステムも彼に合うはずだ。