文田健一郎 「君が代」を「一音も逃さないぞという思いで、目と耳に焼き付けた」 表彰式で万感…パリ五輪

AI要約

文田健一郎が男子グレコローマンスタイル60キロ級で初の金メダルを獲得。40年ぶりの快挙となった。

表彰式での笑顔や感動のコメント、家族への感謝の気持ちが語られた。

家族の存在が自身のモチベーションになり、重いと感じる金メダルを手にした喜びが語られた。

文田健一郎 「君が代」を「一音も逃さないぞという思いで、目と耳に焼き付けた」 表彰式で万感…パリ五輪

◆パリ五輪 第12日 ▽レスリング(6日、シャンドマルス・アリーナ)

 男子グレコローマンスタイル60キロ級で21年東京五輪銀メダリストの文田健一郎(ミキハウス)が初の金メダルに輝いた。決勝で曹利国(中国)を4―1で下した。日本勢のグレコローマンスタイルでは1984年のロサンゼルス五輪の宮原厚次以来、40年ぶりの快挙となった。

 表彰式。銀メダルだった3年前とは違う笑顔があった。表彰台の一番高い所にジャンプして飛び乗った。金メダルをいとおしそうに眺め、口づけた。

 「僕が自分で流す、五輪の舞台で流す君が代だったので、今まで聴いてきた、どこで聴いた国家よりも深く染みこんだ。一音も逃さないぞという思いで、目と耳に焼き付けた」と話し、「このメダル、何グラムが分からないけど、月並みだけど、今まで取ってきたどのメダルより重い」と、喜びをかみしめた。

 この3年間の心の支えについて「一番は家族」と言った。東京五輪後に有美さんと結婚し、昨年1月に長女が誕生。「家族の存在がなかったら、もう一度目指そうと思わなかった。奥さんがいて、娘が生まれて、娘のためにも、という思いが生まれた。感謝してもし尽くせない」と語った。