すべて背負った文田健一郎「しっかり捕まってろよ」レスリング男子金
文田健一郎選手がパリ・オリンピックでグレコローマンスタイル60キロ級で金メダルを獲得した。
日本勢のグレコローマンスタイルでの金メダルは宮原厚次さん以来の快挙。
文田選手は40年ぶりの金メダル獲得について喜びと挑戦意欲を表明。
パリ・オリンピック第12日は6日、レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級の決勝が行われ、東京大会銀メダルの文田健一郎選手(28)=ミキハウス=が中国の曹利国(そう・りこく)選手を破って金メダルを獲得した。
グレコローマンスタイルでの日本勢の金メダルは、1984年ロサンゼルス大会の宮原厚次さん以来。
試合後の文田選手の主なコメントは次の通り。
◇「40年ぶりに動き出した」
<金メダル獲得。何を思いますか>
一番はやっぱり3年前の(敗れた)決勝のことを今すごく思い出します。
<あの涙から3年。どんな日々でしたか>
本当に紆余(うよ)曲折あって、本当にもう経験したことのないような苦しい期間もあったりして。でもそれと同じぐらい楽しいこともあって。トータルしてプラスが上回っていたので、今回優勝できたのかなと思います。
<家族も含めてたくさんの応援団が詰めかけました>
背負って、全部背負って戦おうっていうのは決めてて、しっかり捕まってろよってぐらいの気持ちで。みんなの声援と、それから日本にいてずっと声援送ってくれてる人の思いを、全部この胸の国旗にしまえて戦えたので、それがすごい力になったと思います。
<日本のグレコローマン界では40年ぶりの金メダル獲得>
40年。僕の率直な気持ちは、40年間勝てなかったのは悔しいなっていう気持ちがすごく大きくて。この一歩というか、もう一度、40年ぶりに動き出した日本のグレコローマンがこのまま2歩、3歩って、もっと闊歩(かっぽ)していけるような、そんなメダルになったらいいなって思います。