岡慎之助、平行棒で日本勢20年ぶり表彰台の銅メダル 夏冬五輪通算600個目 「日本の宝」今大会3個目

AI要約

岡慎之助が男子種目別平行棒で銅メダルを獲得し、日本は通算600個目のメダルを獲得。

岡慎之助は20歳で初出場ながら、団体&個人総合2冠を達成し、20年ぶりの日本勢メダルとなった。

体操界に新たなスターが誕生し、岡慎之助は世界を驚かせる活躍を見せている。

岡慎之助、平行棒で日本勢20年ぶり表彰台の銅メダル 夏冬五輪通算600個目 「日本の宝」今大会3個目

◆パリ五輪 第11日 ▽体操(5日、ベルシー・アリーナ)

 男子種目別平行棒の決勝が行われ、団体&個人総合2冠で初出場の20歳・岡慎之助(徳洲会)が銅メダルを獲得した。日本は夏冬合わせて通算600個目のメダル。

同種目の日本勢メダルは、2004年アテネ五輪・冨田洋之氏の銀メダル以来、20年ぶりとなった。1大会で3つのメダル獲得は体操界では21年東京五輪の橋本大輝(セントラルスポーツ)以来。

 次世代を担う日本の宝・岡の勢いが止まらない。今春には腰に違和感を抱えてきたが、本番までに不安要素は払拭。五輪でついに本領発揮した。

 団体決勝では、自ら任された種目で大きなミスなく演技を完遂。3・267点差で迎えた最後の鉄棒は、中国に大きなミスが出て、一気にチャンスが巡ってきた。日本も失敗すれば、金が遠ざかる緊迫の中、岡は2番手で14・433点と確実につないだ。21年東京五輪2冠の橋本も「何で初代表はこんなに強いんだ。やべえなって思った」。初舞台も堂々の演技を見せた。 絶好調のまま迎えた個人総合決勝では、橋本と張(中国)、世界王者の一騎打ちが予想されたが、両者にミスが出る波乱の展開。そこでも岡は「緊張をかみしめながら楽しんで」と左右されなかった。床運動から着地を止め、好発進。笑顔が絶えない。まさに心から楽しんでいるようだった。出来栄えを示すEスコアは、つり輪を除く5種目で8点後半台。ニッポンの伝統、美しい体操で世界を驚かせた。

 名前の由来は「スーパースターになってほしい」とプロ野球・巨人の阿部慎之助監督から。自身が野球経験者で名付けた父・泰正さんは、個人総合を制した後、五輪で輝く息子に感涙。「(僕の中での)スーパースターは息子ですね」と誇った。自慢の息子は再び、五輪でメダルを手にした。