【パリ五輪】「自分が成長する大会にしよう」ケガを押して出場の400mH豊田兼 五輪最下位から新たなスタート

AI要約

豊田兼はパリ五輪・陸上競技男子400mハードル予選で6着となり、準決勝進出条件を逃し敗者復活戦に回ることになった。

豊田は父の祖国フランスでの五輪デビューを果たしたが、力を発揮できず、悔しい結果となった。

彼は厳しい状況にある中でも、競技場の光景を胸に刻み、再び新たなスタートを切る覚悟を示している。

【パリ五輪】「自分が成長する大会にしよう」ケガを押して出場の400mH豊田兼 五輪最下位から新たなスタート

◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)5日目

パリ五輪・陸上競技5日目のモーニングセッションが行われ、男子400mハードル予選5組に登場した豊田兼(慶大)は53秒62の6着で、準決勝進出条件の各組3着と次に速いタイム3選手に入れず、敗者復活戦に回った。

豊田は、父の祖国フランスでの開催となった五輪の舞台に初めて立ったが、本来の力を発揮できなかった。スタートから勢いに乗れず、最後の直線では脚をひきずるように走ってフィニッシュラインにたどりつき、「なんとかここまできた集大成を見せたくて、走りきることを目標にした」と持てる力を振り絞った。

195cmの長身を生かした積極的な走りが魅力で、110mハードルにも取り組む二刀流ハードラー。6月の日本選手権では、400mハードル決勝を47秒99の日本人選手3人目の47秒台をマークしており、日本勢五輪初の決勝進出へ期待が高まっていた。だが「(脚の)痛めていたところが再発し、厳しい1ヵ月だった」といい、「つらい挫折のような経験も、今後自分が成長する大会にしようとコーチと相談して出場を決めた」と、位置づけを決めて臨んだ。

パリの満員のスタンドに「初めての体験。また新しいスタートを」と豊田。6日19時(日本時間)に行われる敗者復活戦に出場するのは厳しい状況だが、五輪の競技場の光景を確かに胸に刻んだ。