【小泉恵未コラム】武豊騎手&坂井瑠星騎手、海外競馬を振り返り「もう全く負けてない」 騎手の精神的な強さも、日本馬の健闘につながっています

AI要約

7月31日の大井競馬場では、米国競馬を経験した武豊騎手と坂井瑠星騎手がトークショーに登壇。坂井騎手はケンタッキーダービーのレベルの高さに圧倒されたと述べ、武豊騎手も米国競馬との差を語った。

2016年に海外競馬を取材し始めた筆者は、ケンタッキーダービーの華やかさや背徳感に惹かれ、海外競馬の魅力に気づく。シニア層のファッションや熱狂的な雰囲気が印象的だった。

坂井騎手の精神的な強さが日本馬の健闘につながっており、エルムSではドゥラエレーデやサヴァなどが注目の存在として挙げられている。

【小泉恵未コラム】武豊騎手&坂井瑠星騎手、海外競馬を振り返り「もう全く負けてない」 騎手の精神的な強さも、日本馬の健闘につながっています

 7月31日の大井競馬場はサンタアニタトロフィーということで、米国競馬を経験した武豊騎手と坂井瑠星騎手がトークショーに登壇しました。坂井騎手が「ケンタッキーダービーというのはちょっとレベルが違いましたね。今まで乗ったどのレースよりも。聞いてたよりも実際に乗ってみると圧倒されました」と振り返れば、レジェンドの武豊騎手が「ちょっと別格だよね。凱旋門賞とはまた全然違う、華やかなビッグスポーツイベント。数年前までの日本馬は、芝は結果が出てたけど、やはりダートだと特に米国は苦戦してましたが、もう全く負けてないですね」とフォーエバーヤングをたたえました。

 私が海外競馬を取材し始めたきっかけは2016年。レジェンド騎乗、ラニのケンタッキーダービーでした。シニア&シルバー層のお客さんも、ど派手なグリーンのスーツやピンクのドレスで集い「いくつになっても、着飾って競馬を楽しみなさい!」と教えてくれる光景でした。スタンドから降ってくる大熱唱の「マイオールドケンタッキーホーム」。ピンヒールのマダムが、スコール後のダートにズブズブ穴を開けながら出走馬とパレード。日本でのご法度が海外ではアリ。そんな背徳感も、私を海外競馬へといざないました。

 坂井騎手がゴール前の競り合いについて聞かれると、「すごく当たってくるなと思ったんですけど、でも真っすぐ走る方が速いですから。僕はひたすら真っすぐゴールに向けていけました」。坂井騎手の精神的な強さも、日本馬の健闘につながっています。

 エルムSはムルザバエフ騎手が乗っていたドゥラエレーデを主役にします。ドバイにフェブラリーにと、ここではレベル上位。砂をかぶらない位置を初コンビのレジェンドがどうナビゲートしていくか楽しみです。対抗は前走1700メートルでタフな展開で結果を出したサヴァに。3頭目に北海道巧者、1700メートル2連対中のナチュラルハイを。4頭目は1年1カ月ぶりのレースとなるプロミストウォリアにします。(フリーアナウンサー)