「1%-99%の大逆転、その後もスゴい…」藤井聡太22歳vs渡辺明40歳“パリ五輪並みにアツい”真夏の大決戦…観る将がマンガで描く将棋界

AI要約

藤井聡太七冠や山崎隆之八段との棋聖戦、藤井聡太王位との王位戦の結果を振り返る。

藤井聡太が5期連続の棋聖戦制覇を果たす一方、山崎八段は15年ぶりのタイトル戦で敗れる。

山崎八段がタイトル戦での経験を生かして、さらなる成長を期待される。

「1%-99%の大逆転、その後もスゴい…」藤井聡太22歳vs渡辺明40歳“パリ五輪並みにアツい”真夏の大決戦…観る将がマンガで描く将棋界

 藤井聡太七冠や伊藤匠新叡王の誕生など、話題満載な将棋界。観る将のマンガ家・千田純生先生に今月も「イラストで将棋ハイライト」を描いてもらいました。

 いやあ、とにかく大熱戦の連続……パリ五輪、そして将棋界も、です。

「7月末は特に凄まじかったですよね。30日に王位戦第3局第1日を見て緊迫したテンションのまま、五輪を見て大興奮! で、そのまま朝になって王位戦2日目、ってもう記憶が前後してワケわからなくなって、将棋界1カ月の出来事を整理し直してたら作業遅れましたすみません……」

 編集担当さんの言い訳も少し共感できます(笑)。

 ということで、夏の将棋界をイラストとともに振り返っていきましょう! 

 将棋界八大タイトルの中で夏に行われる2つのタイトル戦、7月末時点でこのような結果になっています。

〈第95期棋聖戦五番勝負:藤井聡太棋聖vs山崎隆之八段〉

 第1局:6月6日@千葉県木更津市 藤井1勝

 第2局:6月17日@新潟県新潟市 藤井2勝

 第3局:7月1日@愛知県名古屋市 藤井3勝

 ※藤井防衛

〈第65期王位戦七番勝負:藤井聡太王位vs渡辺明九段〉

 第1局:7月6・7日@愛知県名古屋市 藤井1勝

 第2局:7月17・18日@北海道函館市 渡辺1勝

 第3局:7月30・31日@徳島県徳島市 藤井2勝

 棋聖戦は独創的な指し回しの山崎八段に対して、藤井棋聖が3連勝で5期連続となる同タイトル制覇を成し遂げました。これによって「永世棋聖」の資格を21歳にして得ました。

 この時点で藤井七冠は、21歳11カ月でした。これまでの永世称号獲得の最年少記録は中原誠永世棋聖の23歳11カ月……それを2歳も若く記録更新を成し遂げているんですから、さすがと言うばかりです。

 その一方で多くの将棋ファンに愛され、注目していた「山ちゃん」こと山崎八段は15年ぶりのタイトル戦で悔しい結果に終わりました。棋聖戦中継ブログによると終局後のインタビューでは……。

〈タイトル戦に出られることは幸せなことで、3局を通して素晴らしい対局場で指させていただいて、ありがたいと感謝しています。藤井棋聖と3局指してもっと強くなっておいて、挑戦したかったです。もっと強ければ、楽しさはもっと無限にあっただろうなと感じます。改めてそういう気持ちにさせていただいたタイトル戦でした〉

 とのこと。ぜひまた、山崎八段の雄姿を大舞台で見たい。改めてそう思う棋聖戦でした。