大岩監督、パリ五輪世代3年半の終幕に涙のエール「この上はフル代表しかない」

AI要約

U-23日本代表はパリ五輪準々決勝でスペインに0-3で敗れ、ベスト8で敗退した。

日本は前半に得点のチャンスを作りながらもVARのオフサイド判定に泣かされ、スペインの強力な攻撃に押される展開となった。

大岩監督は悔しさを押し殺しながらも選手たちに次への希望を託し、パリ五輪世代の未来を見据えたエールを送った。

大岩監督、パリ五輪世代3年半の終幕に涙のエール「この上はフル代表しかない」

[8.2 パリ五輪準々決勝 日本0-3スペイン リヨン]

 U-23日本代表のパリオリンピックでの挑戦はベスト8で幕を閉じた。試合後、フラッシュインタビューに応じた大岩剛監督は悔しさを押し殺しながら、「選手たちは非常によく頑張ってくれた。悔しい結果だが、選手たちは次を目指していいきっかけになってくれれば」と気丈に振舞おうとしていた。

 グループリーグを3連勝で突破し、迎えたスペインとの準々決勝。前半11分にFWフェルミン・ロペスのミドルシュートで先制点を献上した日本だったが、前回準優勝の相手に堂々と渡り合った。

 前半40分には、高い位置に顔を出したMF藤田譲瑠チマの鋭い縦パスからFW細谷真大が振り向きざまに右足シュートを突き刺し、起死回生のスーパーゴールが生まれたかと思われた。だが、VARによる際どいオフサイド判定でゴールは取り消し。その後も日本はクロスバーを叩く惜しいチャンスを作っていた。

 だが、スペインは後半28分にまたしてもF・ロペスがスーパーミドルシュートを叩き込み、同41分にセットプレーで加点。0-3でタイムアップを迎え、決め切ったスペイン、決めきれなかった日本という構図が際立つ結果に終わった。

 それでも大岩監督は「1試合の中で支配する時間が比較的長かったので、チャンスがあったのを決め切りたかったが、それはたらればなので」ときっぱり。「90分で敗れたということを次につなげていきたい」と唇を噛んだ。

 テレビインタビューの終盤では、リポーターにパリ五輪世代への思いを問われた大岩監督が目に涙を浮かべ、「OK……」と言葉に詰まる場面もあった。2021年12月の就任から3年半、88人の選手たちと共に戦ってきた指揮官。最後は選手たちの未来に目を向け、「この上はフル代表しかない。しっかりそこを目指して、選手たちは成長してほしい」と涙声でエールを送った。