初出場で8位入賞「ラストやりきれた」古賀友太 日本競歩復権を胸に刻み力歩 7位池田向希とW入賞に「そこは良かった」【パリ五輪】

AI要約

陸上競技の20キロ競歩男子イベントで、日本選手が好成績を収めた。初出場の古賀友太は8位入賞を果たし、前回銀メダルの池田向希も7位に入った。金メダルはエクアドルのピンタドが獲得した。

雷雨の影響で30分遅れて開始された競技で、古賀は結果を残すことができた。競歩を始めたきっかけや苦労、成長についても述べられている。

古賀は今後の世界選手権や五輪を目指し、自身の実力向上に意欲を見せている。日本競歩界の未来を担う選手として期待されている。

初出場で8位入賞「ラストやりきれた」古賀友太 日本競歩復権を胸に刻み力歩 7位池田向希とW入賞に「そこは良かった」【パリ五輪】

 ◆陸上20キロ競歩男子(1日、トロカデロ広場)

 陸上競技が開始され、初出場の古賀友太(大塚製薬)=福岡県糸島市出身=は1時間19分50秒で8位入賞を果たした。前回2021年東京五輪銀メダルの池田向希(旭化成)は1時間19分41秒で7位、浜西諒(サンベルクス)は1時間20分33秒で18位。ピンタド(エクアドル)が1時間18分55秒で初の金メダルを獲得した。

 朝まで続いた雷雨の影響で当初予定より30分スタートが遅れ、現地時間の午前8時にスタートした。古賀は上位集団の中で順調に歩を進め、16キロ付近では7位に浮上した。17キロ付近でトップとの差が開いたものの、初めての大舞台で結果を残した。

 古賀は「(上位と)離れてからは最低限入賞というところを目標にしていた。気持ちを切らさないようにしてラストやりきれた」と振り返った。

 福岡県糸島市出身の25歳。駅伝での活躍を夢見て名門・大牟田高に進んだが負傷をきっかけに、2年からリハビリのために始めたのが競歩だった。当初は駅伝への思いもあり落ち込んだ時期もあったという。それでも潜在能力の高さを示した。

 東京五輪は補欠だったが課題の歩型を改善。持ち味の迫力ある歩行に磨きがかけて、昨夏の世界選手権は日本勢最高の12位と、着実に世界上位への階段を上る。同時に「本当にラストのところ、トップ選手にはまだ及ばない、実力不足だなっていうところを感じるところもありました」と悔しさもにじませた。

 近年目覚ましい活躍を見せる日本競歩の矜持も胸にスタートした。「昨年ブダベストの世界陸上では20キロで1人も入賞できないというところが悔しかった。今まで先輩方がつないできてくださった伝統というか、日本競歩の強さっていうところをもう1回取り戻したいなっていう思いはあった。今回2人入賞できたことは、悔しさもありながら、そこは良かったかなと思う」とも話した。

 来年は東京で世界選手権が控えるほか、4年後のロサンゼルス五輪も見据える。「メダル目指して頑張りたいと思ってます。ただ、まず選考に勝たなきゃいけない。日本国内にも強い選手を本当に多くいるので、そこでまず勝ち切るっていうことをできたら」と意欲を示す。日本競歩界のホープの歩みは続く。