【卓球】平野美宇あと1点で4強入り逃し大粒の涙「団体戦に生かすしか」激闘終え視線は団体戦へ

AI要約

平野美宇が卓球女子シングルス準々決勝で敗退し、悔し涙を流す

試合では激しい展開が続き、最終ゲームまで粘り強く戦った

平野は悲願の金メダルに向け、団体戦に全力を注ぐ決意を示す

<パリオリンピック(五輪):卓球>◇1日◇女子シングルス準々決勝◇パリ南アリーナ

 【パリ1日=松本航】卓球女子シングルス準々決勝で、世界ランク13位の平野美宇(24=木下グループ)が4強入りを逃した。同8位の申裕斌(20=韓国)との日韓対決に3-4で敗れた。

 最終第7ゲーム(G)はマッチポイントを2度握りながら、最後は3連続失点で屈し「最後に1点、思い切って1本取ることができなくて悔しい」。膝をつき、大粒の涙を流した。

 簡単に諦めなかった。サーブレシーブの焦りなどから、3G先取された。着替えで間を取ると「このままじゃ後悔する」と自らに言い聞かせた。2-3に迫ると、第6Gも9-9から2連続得点。外国人男性が先導する「ヒ・ラ・ノ」のコールに包まれた。

 強気を崩さないラリーにパリの観衆は魅了された。「今までの自分だったら(気持ちが)折れていた。戦術の展開など、負けていても、1球ずつできたところは良かった」。最終Gも序盤の4連続失点を挽回し、勝利まで1点に迫った。幕切れは11-12からのリターン。ボールがネットにかかり、申も涙の激闘だった。

 3年前の東京五輪。終盤でシングルス代表を逃し、団体のみに出場した。約2年の代表選考レースでつかんだ個人戦を終え、視線は5日からの団体に向けた。

 「後悔はないですが、メダルを取るまでには足りなかった。団体戦に生かすしかないという気持ちです」

 悲願の金メダルへ、真夏の祭典に悔いは残さない。