【卓球】平野美宇4強進出ならず…第4シード韓国の申とフルセットの大熱戦も力尽きる
平野美宇(24歳)のパリオリンピック卓球女子シングルス準々決勝での敗退の様子。序盤から苦しい展開で4強入りを逃す。
平野選手の試合展開や心境、次に向けた意気込みなどを取り上げる。
次は団体戦へ向けて、金メダル獲得に向けてチームで力を合わせていく様子。
<パリオリンピック(五輪):卓球>◇1日◇女子シングルス準々決勝◇パリ南アリーナ
【パリ=松本航】個人戦初出場で世界ランク13位の平野美宇(24=木下グループ)が4強入りを逃した。同8位の申裕斌(シン・ユビン、20=韓国)との日韓対決に3-4ので敗れた。
格上の第1ゲーム、序盤からテンポのいい相手の卓球にはまった。左右に揺さぶられて失点。4-11と落とした。
続く第2ゲームも流れを変えられず、リターンミスが出るなど大苦戦。ここも7-11と奪われた。
第3セットもリードを許す展開から最後はリターンミスで5-11。崖っぷちに追い込まれた。
第4ゲームは立ち上がりからリードした。途中サーブミスから崩れそうになったが、持ちこたえ11-7。ついに1ゲームを取り返した。
第5ゲームも平野が押し切った。一進一退の攻防。手に汗握るラリーを展開する。7-7から抜けだし、最後は11-8で奪った。ゲームカウント2-3と追いすがった。
第6ゲーム、互いの意地がぶつかった。まさに手に汗握る攻防。終盤まで同スコアで進め、最後は平野の積極性が上回った。11-9で奪った。
勝負は最終第7ゲームに。ここで申が序盤からポイントを重ねる。平野も懸命に食らいついた。しかしあと一歩及ばず競り負けた。
勢いに乗っていた平野が止まった。前日7月31日の3回戦では世界ランク28位のマニカ・バトラ(インド)に4-1で勝利。シングルスでの3試合を経て「自分の調子自体は悪くないし、結構いいと思う」と手応えをにじませていた。
大会前の体の不具合を前向きに捉えた。6月のスロベニアの大会で左膝に違和感を覚え、以降は試合の欠場で調整に重点を置いた。
世界ランクを上げるために7月まで多くの選手が国際大会を転戦する一方、強敵の中国勢も五輪前は練習に充てている。平野はその例も念頭に置き、地に足をつけて準備を進めてきた。
パリに入ると、第8シードの立場で3連勝。8強入りをたぐり寄せたが、第4シードの申に止められた。
次は5日から始まる団体戦となる。21年東京五輪も経験した種目。早田ひな(日本生命)、張本美和(木下グループ)とともに、悲願の金メダルを目指す。