舟久保遥香が銅メダル!柔道日本の五輪通算メダルは100個の大台到達!

AI要約

舟久保遥香(25歳)が初出場で柔道女子57キロ級で銅メダルを獲得。準々決勝で惜しくも敗れたものの敗者復活戦から勝ち上がり、3位決定戦で勝利。

舟久保は、独自の技「舟久保固め」を武器に初の五輪出場を果たし、自信を持って闘った。これまでの成績や苦労が今回のメダル獲得に繋がった。

コロナ禍での試合休止期間を利用し、新たな技を磨いた舟久保。その成果が実を結び、世界大会でも結果を残すことができた。

舟久保遥香が銅メダル!柔道日本の五輪通算メダルは100個の大台到達!

◆パリ五輪 第4日 ▽柔道(29日、シャンドマルス・アリーナ)

 【パリ(29日)=林直史】女子57キロで初出場の舟久保遥香(25)=三井住友海上=が銅メダルを獲得した。準々決勝で世界ランキング5位のサラレオニー・シシケ(フランス)に開始8秒で一本負けを喫したが、敗者復活戦を勝ち上がり、ラファエル・シウバ(ブラジル)との3位決定戦を制した。日本柔道の五輪通算メダル数は100個の大台に達した。

 舟久保が意地の銅メダルをつかんだ。2回戦でダリア・ビロディド(ウクライナ)を延長の末に下したが、準々決勝でジュニア時代から何度も対戦してきたライバルのシシケに屈した。わずか8秒、出足払いで倒され一本負け。あっという間の出来事にぼう然とした表情で畳を下りたが、気持ちを切り替えて3位決定戦まで勝ち上がった。

 独自の武器を磨き、初五輪の舞台にたどり着いた。得意技は「舟久保固め」。うつぶせになっている相手を引っ繰り返して抑え込む。富士学苑中3年時。2003年世界選手権男子90キロ級代表の矢崎雄大監督(44)に教わった腹包みを研究し、反復した。変形させたオリジナル技を編み出すと「自分のポジションに入ったら持っていける感覚が身に付いた」。1つの技が寝技を主体とした戦い方への自信に変わり、その後の飛躍につながった。

 全中で山梨県勢として初優勝を飾った13年。20年夏季五輪の開催地が東京に決まった。高校2年時に全日本ジュニア選手権で現カナダ代表の出口クリスタ(28)を破り、世界ジュニア選手権も優勝。東京五輪のヒロイン候補と注目されたが、目指した舞台には芳田司(28)らとの争いに敗れ、届かなかった。

 浮上のきっかけをつかんだのは、コロナ禍で試合がなかった日々だった。これまであまり取り組まなかった担ぎ技を反復。体の使い方を覚え、技の幅が広がった。22年から世界選手権で2大会連続の銀メダルを獲得。世界の層の厚い階級で、五輪でも表彰台に立った。

 ◇舟久保 遥香(ふなくぼ・はるか)1998年10月10日、富士吉田市生まれ。三井住友海上所属。57キロ級。段位は3段。組手は右組み。5歳で柔道を始め、大明見スポーツ少年団を経て富士学苑中に入学。中3時に全国中学校大会で山梨県勢初V。2015、17年世界ジュニア優勝。17年4月、三井住友海上入社。得意技は「舟久保固め」との別名を持つ寝技と小内刈り。162センチ。O型。家族は両親と兄。